技術は何のため?という兄弟の会話 | *

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↑『ゆきのひとつぶ』と読みます

礼。

弟「なあ兄貴、今年もスキー行くの?」

と「行くよ。」

弟「今でもスキー教わったりするの?」

と「することもある。」

弟「今更何か教わることあるの?もう十分滑れるじゃん。」

と「まだまだぜんぜん(笑)」

弟「あんな平らなゲレンデ滑るだけで上手いとか下手とか意味不明。」

と「平らなとこだけ滑ってるわけじゃないから。」

弟「ならいいけど。」

と「コブ、新雪、クラスト、飛び、できないことだらけ・・・」

弟「じゃあコブとか新雪でレッスン受けてるの?」

と「コブだけとか新雪だけじゃないけど行くよ。」

弟「でも行かない人もいるんでしょ?」

と「そりゃいるよ。」

弟「そういう人は何を目指してんの?」

と「さあ?」

弟「Yeah!オレってかっこいい?みたいな・・・」

と (爆)(日本酒を少し吹く)

弟「だから若い人がスキーやんなくなっちゃうんだよ。」

と (苦)(°д°;)

弟「図星?(笑)」

と「でもな、平らなところ言っても、
ただ板がそろえばいいとか、
キュッキュッ回ればいいってもんじゃなくて、
安全に滑り降りるための技術が必要なんだよ。」

弟「それならわかる。でも安全に滑ってるとかわかるもんなの?」

と「わかるわかる、簡単簡単!車の運転と一緒。
“あのオッサン危なっかしい滑りしてるよ。”

“うわー、だっせぇ!ああいうの勘違いっていうんだよな。”

“誰か奴を止めてくれ。”

みたいなの見ててわかるよ。」

弟「それ、下手なんじゃなくてバカなんじゃん。」

と「簡単に言うとそういうことだな。」

弟「それ、自己流だから?」

と「それが、意外と熱心でどこからか情報を仕入れてくるみたい。」

弟「ダメじゃん。」

と「でも本人はそれがカッコいい技術だと思って滑ってんだよね。
だから余計にやっかいだったりする。」

弟「それじゃ何のための技術だかわかんないね。」

と「ここだけの話だけど、
“何のための技術だかわかってないで教えてんじゃないの?”
って人も結構いるからね。
やれ
“これが最新の滑り方”
だとか
“これがいいとされる滑り方”
だとか・・・」

弟「何それ、宗教?」

と (≧ロ):゙;`;:゙;`;(日本酒が霧となる)

弟「で、兄貴も宗教なの?」

と「聞いて納得できるような話する人にしか教わってないよ。」

弟「そういうのって選べるものなの?先生指名とか。」

と「指名すると指名料高いぞ~(笑)」

弟「払ってるの?」

と「んなわけない。」

弟「じゃどうしてんの?」

と「とにかく情報収集したり紹介してもらったり。。。」

弟「実際どうなの?」

と「実際にレッスン受けて“おお!”とか“ああ…”とか。」

弟「いい先生いるなら俺にも紹介してよ。」

と「道具は?」

弟「よろしく。兄貴と身長体重変わらないし♪」

と「ビンディングの調整はお店でやってもらえよ。」

弟「レッスンで教わったこと教えてよ。」

と「やだ。そういう劣化コピーみたいなこと。」

弟「なんだケチ。」

と「洋画の吹き替えが邪道だとか言ってる奴が何言ってんだ。」

弟「そういうことか。。。納得。」

と「それに、雪上公開兄弟喧嘩にしかならないし。」

弟「普段は楽しく滑れってことか。」

と「んだ。」


礼。