怖ければ初心に帰る | *

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↑『ゆきのひとつぶ』と読みます

礼。

コブを滑るときに必要な動きを、
条件の易しい整地や緩斜面で一生懸命に練習する。

とても大切なことだと思います。

ストック突いたり、
ジャンプしたり、
ひねったり、
小回りしたり・・・



今日はそういう話は忘れることにして、

スキーを始めた時のことを思い出すことにします。

ブーツの履き方、板の履き方、歩き方などを教わり、
①前後に歩いたり、
②カニ歩きしたり、
③“メイクアピッツァ”で止まったり、
④カニ歩きから少し横に滑って止まったり、
⑤軽くジャンプしてみたり、
⑥意味もなくストックで雪面を突いてみたり、
⑦トップだけ上げてみたり、
⑧テールだけ上げてみたり・・・


何をするにしてもドキドキしたことは、
遠い記憶の彼方ではないでしょうか?



今なら進もうとしても進まないくらいの緩斜面が、
当時は果てしない絶壁に見えたという方も少なくないと思います。

今、リフト乗り場近くの緩斜面で
①~⑧やれと言われたら、
「そんなことに時間を使わせるなよ」
というくらい余裕だと思います。

では、もし、①~⑧を、
コブや新雪や荒れ地などの
条件の厳しいところでやるとしたら・・・

おそらく、余裕でできるくらいまでやりこんだ人は
ほぼいないと思います。
もちろん私もそんなことしたことほぼありません(笑)

そして今後もそんなことしないと思います。


でも、なんか疑問なのです。
条件のいい易しい斜面でさえ、
歳月を要してパラレルターンを習得した私程度のスキーヤーが、

コブなどの厳しい条件の斜面で、
いきなり小回りから始めるなんて、
実はとっても図々しく傲慢な話なのではないかと。。。

ていうか・・・
ちょーごーまんって感じ。 


条件が易しい斜面で取得した自分の技術を信じてやればいい
という話もわからなくはないのですが、

厳しい条件の斜面で敢えて①~⑧のようなことを
徹底的に繰り返し、
易しい条件の斜面との異同を感じ取ることで、
より確実に自分の技術を信じられるようになるのではないかと
考えてみてもいいかなと思っています。


「じゃ、100通りの斜面で100回そんなことするのかよ?
そんなこと閣下くらいの寿命がないと無理だろ!」


これ、ちょっと勘の優れた方ならおわかりかと思いますが、
5通りくらいこういうことを繰り返していると、
「自分の持っている技術は厳しい斜面でも使えるんだ」
という自信が出てきて、
残り95通りの斜面ではそれほど時間をかけることなく
早々と対応できるようにできているんじゃないかと思います。

そもそも100通りもあるのか疑問ですが。。。



普段フリーで滑っていて本当にそんなことばかりやっていたら、
ちょっと変態かもしれません。

練習方法をチョコチョコっと紹介しても、
一般スキーヤーはそれを自主練でやる
なんてめったにしませんから(笑)

ある意味情けない話ではありますが、
「練習しない人に練習させる」という部分も
教える人の仕事になるのは仕方ないかなと思っています(^^;

人間そんな強い生き物じゃありませんから♪



礼。