なぜ溝は怖いのか | *

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↑『ゆきのひとつぶ』と読みます

礼。

昔、コブが真ん丸だったころ、
カッコよく滑るとかそういう話を抜きにすれば、
コブの真ん丸を利用して減速したり停止することができました。



真ん丸の上を滑ると圧力が一転に集中しそうなものなのですが、
それ以上に力の逃げる場所が多いので、
絵の青い線のどこに止まろうとしても、
赤い矢印のように力があちこち自由自在に逃げてくれます。

スキー板の全部が雪面にホールドされないので、
動きの自由度も高くなります。

丸いコブには「どうにかなる」要素があったのかなと思います。


一方で山回りの溝しかない斜面の場合、
一度溝に落っこちると、


スキー板に力が蓄積されます(概要図)
蓄積された力を利用できる人はいいのですが、
私のような一般人の場合、
たいていどこかに弾き飛ばされます(笑)

しかも、断面図の青の板(後ろから見た感じ)のように、
両エッジの動ける場所がありません。
緑の板のように力を逃がす余地がほぼありません。

溝に落っこちて腰を痛めたり膝を痛める人、
少なくないんじゃないかと思います。

力を逃がせる唯一の方向、
それはトップ方向!
ロケット
もはや溝は、「暴走発射誘発機溝」としか言いようがありません。


そんな溝だらけの昨今のコブですが・・・
人生苦あれば楽あり、
上り坂あれば下り坂あり、
凹んでいるところがあれば
どこかしら凸っているところあり。

少しでも凸っているところを利用して
上手く力を逃しながら滑れば、
「どうにかなる」かもしれません。。。


って書いてたら、スキー行きたくなってしまいました。
ひたすら滑り込むのも楽しいですし、
レッスンを受けて目から鱗を落とすのも楽しいですし、
無理のない範囲でコブと戯れると、
コブ以外、スキー以外にもいい効果が出るきっかけになるんじゃないかと
個人的には思っています。


楽々滑れる斜面で
「基本が大事!」
って言われても響きませんが、
コブとかで
「こういうことをするためには基本が大事」
って言われたら
ちょっとだけその気になりそうじゃありませんか?


礼。