甲児ピンチ!さやか機械獣登場 その1 (Inspired by チッチさん) | ロボットヒロイン大好き!

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ハルピアπ7の攻撃によってアフロダイAを失った弓さやか。
自らの分身ともいえる愛機を失ったため食事も喉を通らず、わずか数日間で数キロも痩せてしまった。
そんな心の奥にぽっかりと穴の開いた彼女にあしゅら男爵が目をつけた。
手始めに鉄仮面軍団がバイクであてもなく走る彼女を取り囲み、麻酔銃で眠らせて海底要塞ブードに運び込む。
拉致したさやかの全身をくまなくスキャンし、その外見のみならず、思考・操縦パターンのデータを得た。
しかし、あしゅらはなぜか彼女をすぐに開放してしまう。
あしゅらの目的は、さやかのデータを元に対マジンガーZ用の機械獣を建造することだったのだ。
パイロットとして兜甲児以上の経験を持つさやかのデータをそっくりAIに移植することで通常の機械獣とは比べ物にならない運動性能を実現することが目的の一つだ。
そして、あしゅらがより重要だと考えていたのが、甲児が淡い恋心を抱いているパートナー・さやかそっくりの外見にすることだった。
さやかそっくりの機械獣を傷つけることに対する心理的抵抗感を狙った狡猾な考え。
さやかをあえて開放したのも、自分自身に似せて造られた機械獣がマジンガーZを倒す姿を間近で見せるという悪趣味な企てだった。
アフロダイ亡き今、さやかを自由にしても邪魔をする手立てはない-あしゅらはそう考えたのだ。
「くっくっくっ…行け、機械獣サヤカO3。マジンガーZをお前のその手で倒してくるのだ…」
ブードのシャッターが開き、日の光が差し込む格納庫。
機械獣がゆっくりと発進していく。



光子力力研究所。
機械獣接近の報を受けたZが待ち構えるその前にゆっくりと姿を現す機械獣。
「えっ!?」
パイルダーの中で驚く甲児。無理もない。
機械獣の姿は、ピンクのパイロットスーツに身を包み、ヘルメットを脱いださやかそのものの姿だったのだ。
「お父様…あれ…」
「うーむ…」
コントロールタワーの中で言葉を失うさやかと弓教授。
思わず駆け出し、Zの後ろに立つさやか。
そうこうしているうちに機械獣がZの前に到着する。
『しかし…見れば見るほどさやかさんそっくりだぜ…』
心の中でそう呟く甲児。
そんな甲児に構わず、機械獣は長い栗色の髪をかき上げると戦闘体制に入る。
「甲児くん、しっかり!いくらキレイだからってデレデレするんじゃないわよっ!」
「へん、あんなオカチメンコにデレデレなんてするかよ!」
さやかに言い返してから右腕を機械獣に向ける。
「先手必勝だぜ。ロケットパーンチ!」
飛び出した右腕が機械獣の腹部に命中。
衝撃で仰向けに倒れる機械獣。
スカートの裾が乱れ、奥の白い影が露に。



「あっ…」
思わず頬を赤らめながらも凝視してしまう甲児。
「こらっ!エッチ!どこ見てるのよ!」
甲児を叱り付けるさやかの頬もピンクに染まっている。
『やれやれ…やりにくいぜ…』
頭を切り替え戦闘に集中しようとする甲児。
しかし、それより一瞬早く機械獣が片膝を付いて両腕を伸ばす。
「あっ!」
指先から小型ミサイルが連射され、次々にZの顔面に命中していく。
「くそっ!」
パイルダーのフードが破壊されないよう、左手でガードするZ。
視界が遮られた隙に、機械獣は立ち上がり、胸のミサイルの発射体制に。
「甲児くん、気をつけて!ミサイルを発射するつもりよ!」
「へん、さやかさんのペチャパイなんて当たったって平気だぜ」
「まー、なんですって!」
そんな夫婦喧嘩を切り裂くように機械獣のミサイルがZの胸に命中。
「あーっ!」
吹き飛ばされるZ。
「あらあら…いいザマね、どう?ちゃーんと胸あるってわかった?」
口に手を当ててくすくす笑うさやか。
「おい、さやかさん!いったいどっちの味方なんだよ!」



【続く】