秋の気配 | ロボットヒロイン大好き!

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ロボットアニメに登場したヒロイン話を中心に、いろいろな事を書き散らかしていきたいと思います。

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お盆が終わり、夏休みも残すところあと2週間。
相変わらず日中はうだるような暑さが続いているが、朝夕は随分と涼しくなってきた。
甲児が昼下がりに研究所のプールで泳いでいると、さやかが近づいてきた。
「甲児くん」
「おっ、さやかさん。一緒に泳がないか?」
「だめよ、水着着てないもの。それよりね・・・」
「どうしたんだい?」
プールから上がって、デッキチェアの上のタオルで髪を拭きながら応える。
「甲児くんは今日の夕方時間ある?」
「ああ」
「沼津で花火大会があるんだけど・・・一緒にどうかな、と思って」
「花火大会かあ・・・」
昨日Dr.ヘルの機械獣を撃退したばかりなので、今日また敵が現れる可能性もほとんどない。
「いいぜ。乗ったぜ」
さやかの表情がぱっと明るくなる。
「ありがとう、甲児くん。それとね」
微笑みながら言葉を続ける。
「わたしは浴衣で行くから、甲児くんのバイクで送ってくれる?草履じゃ運転できないもの」
「お安い御用だぜ。任せときな」
「じゃあ夕方5時にね!」
「ああ」
駆け出していくさやかに手を振る甲児。

---

約束の時間。
浴衣を着るといっていたさやかに合わせ、甲児も甚平を羽織っていた。
ただし、足元はレザーのブーツ。
草履はシートの内側のケースに忍ばせていた。
「甲児くん、お待たせ♪」
淡いピンクを基調とした、控えめな色使い・デザインの浴衣に身を包んださやかが現れた。
「・・・・・・」
派手過ぎない浴衣が、さやかの美しさを一層際立たせている。
思わず息を呑む甲児。
「さあ、行きましょ。折角の花火大会に遅れないようにね」
後部シートに脚をそろえて横向きに座り、甲児にしっかりとつかまるさやか。
浴衣と甚平越しに、さやかの柔らかい感触が伝わって、煩悩を刺激する。
『まいったぜ・・・』
心の中でそう呟いて、煩悩を振り切るようにバイクを走らせる甲児。

---

花火大会がクライマックスに差し掛かり、仕掛け花火の連発が始まった。
「見て、甲児くん!すごいわよ!」
甲児の腕にしがみついて、興奮しながら指差すさやか。
つらく厳しい戦いの中で封印している、普通の16歳の少女の姿が解き放たれている。
甲児の鼻腔を、火薬の匂いにかすかに混じったシャンプーとコロンの甘い香りがくすぐる。
『当たり前だけど、さやかさんも一人の女の子なんだよなあ・・・』
周囲が仕掛け花火に熱中している最中、甲児は別のことを考えていた。
『一日も早くDr.ヘルとの戦いを終わらせて、さやかさんの日常を取り戻してやるぜ。そしたら・・・』
「ん、どうしたの?ちょっとノリが悪いんじゃないの?」
大人しい甲児を見つめるさやか。
「そんなことないぜ。綺麗だな、本当に・・・」
そっと甲児の手がさやかの肩に。
「調子に乗るな!」
ぱしっとその手をはたいて笑うさやか。
「戦いが終わったら・・・ね?」
くすっと笑って、何事もなかったかのようにまた花火を見る。
『ちぇっ。同じこと考えてたんだ・・・』
それがくすぐったくもあり、楽しくもある甲児だった。


【END】


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