不器用な二人 | ロボットヒロイン大好き!

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ロボットアニメに登場したヒロイン話を中心に、いろいろな事を書き散らかしていきたいと思います。

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あたり一面焦土と化した市街地。
グレートマジンガーと戦闘獣の激しい戦いが繰り広げられている。
パートナーであるビューナスAは戦闘獣の攻撃を受け、傍らに突っ伏している。


「アトミックパンチ!」
唸りを上げて飛び出すグレートの右腕。
しかし、戦闘獣は敏捷な身のこなしでかわし、両目からビームを発射する。
「ぐわっ!」
胸のブレストバーン放熱板が破壊され、背中からビルの残骸に激突する。
戦闘獣は背中から槍を取り出し、苦しむグレートに向かって投げつける。
『まずい!』
命中を覚悟したその瞬間。
「鉄也!」
グレートの前にビューナスが飛び込んでくる。
「あっ・・・ああーっ・・・!」
戦闘獣の槍が背中から腹部まで貫通し、ビューナスを串刺しにしてしまった。
崩れ落ち、がっくりと膝と両手を地面に付けるビューナス。


「ジュン!」
立ち上がり、ビューナスの背中から槍を抜き、ビューナスの肩を抱くグレート。
「しっかりしろ!」
「鉄也・・・わたしは・・・ビューナスはいいから・・・戦闘獣が来るわ」
「すまねえ。ちょっと待っててくれ。すぐに片をつけてやるぜ」
そっとビューナスを横たえ、立ち上がるグレート。
戦闘獣がビームを放ちながら突進してくる。
「てめえ、よくもジュンを。食らいやがれ。サンダーブレーク!」
雷鳴が轟き、空高く掲げられたグレートの右手に雷が集まる。
戦闘獣に狙いをつけ、その手を振り下ろす。
雷が戦闘獣に命中し、一瞬にして爆破し、爆煙があたり一面に立ち込める。
そして、静寂が訪れた。


「ジュン、大丈夫か?」
しゃがみこみ、膝の上にビューナスの頭を乗せて、コクピットのジュンを見る鉄也。
「ええ。幸い傷はないようだわ」
ヘルメットを脱ぐジュン。ウェーブのかかった長い黒髪がふぁさっと舞う。
「よかった・・・心配したぜ。ビューナスは大丈夫か?」
コクピットの計器類は正常なコントロール状態を示している。
しかし・・・
「うーん・・・だめみたい。動かないわ・・・」
わざとガチャガチャと操縦桿を動かして、動作不能であることをアピールするジュン。
「しょうがねえな・・・」
ビューナスを抱え上げ、立ち上がるグレート。
「グレートのパートナーだったら、もう少し頑張ってくれよ」
「まあ・・・」
憎まれ口を叩く鉄也にカチンと来たジュン。


パシッ!
ビューナスの平手打ちがグレートの頬へ。
「こら。助けてもらったくせに、その態度はなに?」
「あっ・・・あれ?」
頬を押さえながら混乱する。
「ふふ・・・」
そんな鉄也に構わず、ビューナスの両腕がグレートの首に絡みつく。
「さあて。もちろん研究所まで送ってくれるんでしょ?鉄也♪」
ぴったりとグレートに密着するビューナス。
「しょうがないな。今日だけだぜ」
しっかりとビューナスを抱きしめるグレート。
「スクランブルダッシュ!」
不器用な二人が一つになって、科学要塞研究所目指して飛び立っていった。


【END】


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