お正月休みですねえ。

で、夫が家で、テレビの前にいるわけで。

相変わらず、チャンネル変えてばっかりで、イライラしている妻です。


これは、全世界的に、テレビの前の夫婦に起こる葛藤らしいですね。

なぜに、夫は、テレビのチャンネルをすぐ変えるのか。


ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫)/ジョン グレイ
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(この本、面白かったですよ。男女の違いについて、かいてありました。

 こういうもんだと、思ってると、前ほど、イラつかなくなりました。

 生物的な、生理現象だったら、しかたがないもんね。)


で、私は、夫が、いるときは、テレビを真剣にみないことに、しました。

あとで、DVDでみれば、いいし。

というわけで、読書に励む、正月休みになりそうです。


たまには、詩もいいかしらんと。



道程    高村光太郎




僕の前に
道はない
僕の後ろに
道は出来る

ああ
自然よ
父よ

僕を
一人立ちさせた
広大な父よ

僕から目を離さないで
守る事をせよ

常に
父の気魄を僕に充たせよ

この遠い
道程のため

この遠い 道程のため


島村藤村 初恋。


まだあげ初《そ》めし前髪《まえがみ》の
林檎《りんご》のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛《はなぐし》の
花ある君と思ひけり

やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたえしは
薄紅《うすくれなゐ》の秋の実に
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情け《なさけ》に酌《く》みしかな

林檎畠の樹《こ》の下《した》に
おのづからなる細道は
誰《た》が踏みそめしかたみとぞ
問ひたまふこそこいしけれ




君死にたまうことなかれ  与謝野晶子

ああおとうとよ、君を泣く 君死にたまふことなかれ
 末に生まれし君なれば   親のなさけは まさりしも
 親は刃(やいば)をにぎらせて  人を殺せと をしへ(教え)しや
 人を殺して死ねよとて  二十四までを そだてしや


 堺の街の あきびとの  旧家をほこる あるじにて
 親の名を継ぐ君なれば  君死にたまふことなかれ
 旅順の城はほろぶとも  ほろびずとても何事ぞ
 君は知らじな、あきびとの  家のおきてに無かりけり



 君死にたまふことなかれ、 すめらみこと(皇尊)は、戦ひに
 おほみづからは出でまさね  かたみに人の血を流し
 獣の道に死ねよとは、 死ぬるを人のほまれとは、
 大みこころの深ければ もとよりいかで思(おぼ)されむ。


 ああおとうとよ、戦ひに 君死にたまふことなかれ
 すぎにし秋を父ぎみに  おくれたまへる母ぎみは、
 なげきの中に いたましく わが子を召され、家を守(も)り
 安しときける大御代も  母のしら髪(が)は まさりぬる。


 暖簾(のれん)のかげに伏して泣く あえかにわかき新妻を
 君わするるや、思へるや 十月(とつき)も添はで わかれたる
 少女(をとめ)ごころを思ひみよ この世ひとりの君ならで
 ああまた誰をたのむべき  君死にたまふことなかれ。

今年は、百人一首とか、カルタが売れているらしいですね。

皆さんは、どんな、詩がお好きですか。



源氏物語とか平家物語みたいなのも、いいなあ。


新源氏物語 (上) (新潮文庫)/田辺 聖子
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Amazon.co.jp     私は、田辺聖子さんの訳がよみやすくて、好きです。

いっぱい、ヒロインがでてきますが、私は、最近は、六条の御息所が、好きです。


最初こそ、ゲンジなんかにひっかりましたが、最後は、姫をちゃんと守って、没落もせず、堂々として、ナイスガッツ、だと、思う。


平家物語/上原まり
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やっぱり、平家物語は、琵琶の曳き語りでしょう。