役者魂 | 繭家の人生こぼれ繭

繭家の人生こぼれ繭

人にも自然素材にも優劣なんかない。『こぼれ繭』と呼ばれていたものに目をかけて、愛情を持って「カタチ」のある製品にする。そこから生まれる「やさしさ」から「人やモノ」を思いやる心が生まれるのだと思います。

昨日の夜の部にて、松本白鸚さんのラ・マンチャの男を妻と二人で、しっかりと最後の舞台を目に焼き付けてまいりました。2012年、2015年そして2022年、この舞台を50年間続けてきた白鴎さん、、私は10年前の松本幸四郎さん70歳からのドンキ・ホーテを観て、感動して感激して、涙しながら、そして勇気をもらいました。私ももう直ぐ70歳、夢と現実の狭間の中で行ったり来たりの連続の毎日ですが、、ラ・マンチャの男の舞台の中で、遍歴の騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャが力強く語る場面があります。人生自体がきちがいじみているとしたら、では一体、本当の狂気とは何か? 本当の狂気とは。夢におぼれて現実を見ないのも狂気かもしれぬ。現実のみを追って夢を持たないのも狂気かもしれぬ。だが、一番憎むべき狂気とは、あるがままの人生に、ただ折り合いをつけてしまって、あるべき姿のために戦わないことだ。』…あとどれだけ生きられるかわからないけれど、この言葉を噛み締めて一日一日を大切にしていこうと、昨日の松本白鸚さん舞台を観て、、思いました(感謝、感謝です)