「え?なんでお前がミイの携帯持ってんの?」
どういうことだ?
なぜチャンミンがミイの携帯を持ってる?
「おい、チャンミン」
「ユチョンは、なんでミイっちゃに電話したの?」
「用事があったからだよ」
「そう・・・」
「今日ね、呑みに行ったんだ。
携帯は、ミイっちゃが店に忘れたんだよ」
「2人で?」
「そうだよ」
気まずい空気が流れた。
こいつはミイのことを好きなのか?
そうなのか?
どのくらい・・・まさか本気でってことはないよな?
これは、今言うべきだろうか?
俺と、ミイのことを、
「ユチョン、は・・・ミイっちゃのことが好きなの?」
「へ?・・・・好きっていうか・・・俺は・・
まあ、美人だなあと・・・仕事仲間で・・・」
「ふうん・・・」
俺は何を言ってるんだよ・・・・。
「お前は、彼女のこと、好きなの?」
「好きだよ」
「あ、あえ?」
「・・・仕事仲間としてね。おやすみ」
チャンミン・・・・・、本当は好きなんじゃないか?
仕事仲間なんかじゃなくって。
そろそろ、メンバーにはちゃんと話した方がいいな。
ちゃんと・・・
「あ、智ちゃん? 何か連絡入ってる?」
朝、事務所に連絡をして、携帯がないことを話した。
ミニーちゃんから連絡が入っていた。
体調不良で立ち上がれないので、
今日はお休みをさせて欲しいと。
昨日、ミニーちゃんにお願いしっぱなしで
私、何もフォローできなかった。
そんなに具合が悪かったなんて、
気づかなくてごめんなさい・・・・。
変わりに智ちゃんが来てくれることになった。
えっと、今日は・・・
ジュンスくんとユノくんとチャミくんが13時入りで
ジェジュンとユチョナが16時入り、か。
まずは、チャミくんに携帯を返してもらわなくちゃ。
昨日の帰りは空気が重かったけど、
引きずらないようにしよう。
「おはよござまあす」
「おは・・・智ちゃん?そのペンと色紙はなあに?」
「東方神起のサインを貰うんですう」
智ちゃんも、ユチョナのファン。
ユチョナ、モテるなあ。
それにしても、なんだかうちの事務所、
最近ファンクラブみたいになってない?
午後1時。
3人がスタジオ入りした。
携帯、携帯、携帯。
「おはよう、ミイっちゃ」
「あ、おはよう。あの、チャミくん、携帯を・・・」
「ん?なんですか?」
「携帯を返してください」
「けいたいですか?かえしてほしいですか?」
「お願い~~~~」
「あはは、ごめんごめん」
「かえしてほしければ、
ぼくのいいところを3つ言ってください」
「そんなのすぐ言えるわよ~。
顔がいい。スタイルがいい。歌がうまい。
3つ言った。返して」
「その3つじゃいやだなあ・・・。じゃああとひとつ」
「・・・・意地悪をしない優しい人」
「あ~はい・・・そうです」
「・・・・はい。」
「ありがとう」
やっと携帯が返ってきた。
電話、大丈夫だったかしら。
ユチョナからの着信がある!
あ・・・でもサイレントモードになってる・・・
なら、大丈夫!
チャミくんとも普通に喋れた。
もしかしたら、このままの方がいいんかも、な。
早速ユチョナにメールした。
『携帯をスタジオに忘れて、
昨日電話にでれなかったの。ごめんね』
ちょっと、嘘付いちゃった。
~ You've Got Mail ~
『はなしがある。きょう、ミイのいえに行きたい。』
ユチョナ・・・から話? 何だろう。
取材撮影はあいかわらず順調に進んでいたけど、
雑誌社担当の方から、
「チャンミンくんの前髪を上げてセットし直して欲しい」
という要望が出て、直しに入った。
「おでこが出るから、メイクも少し直していい?」
「ミイっちゃは、まぢかで見てもきれいですね」
「そういうの、恥ずかしいからやめて」
「きのう・・・けいたいにユチョンからでんわがあったよ」
え・・・あ、やっぱり気づいたんだ。
「ぼくもゆちょんも、うちにいたんだよ」
「ユチョンは、ぼくがミイっちゃのけいたいを
持っていることに気づいて、いろいろきいてきたよ。
だから、はなした。2人でのみにいって、
みせにけいたいわすれたから持ってきたって」
「ミイっちゃのかれしって、ユチョンなの?」
「え・・・・・」
「ユチョンはちがうって言ってた」
「あ・・・ちがう・・・・」
「そう。ちがうんだね」
「そこの・・・コーヒーとってもらえる?」
「あ、はい、どうぞ・・・」
「ミイっちゃ、ぼくは、ミイっちゃのことが好きです」
「!!!」
「・・・・・・」
「ぼくは、かれしからミイっちゃをうばいます」
写真はお借りしました。
ありがとうございます。