茶事って何?

一度やってみたい!

そんなお客様のご要望にお答えする為、

暑い熱い中、茶事風の食事体験をしていただきました。


夏の暑い日は、朝茶事意外茶事は殆どしてません。(朝茶事も夜中から仕込みますので汗だくになりますが)

台所エアコンないのです💦


今回も、客室はエアコンがあるのですが、炭を熾すので暑いし、3〜4時間かかりますが大丈夫か、本当にしますかとお尋ねしました。それでも良いので体験したい!と言うことで、させていただきました。


結果、汗だくになっても楽しかったと!





見た目もなるべく、涼しんでいただこうと、ガラスの器を用意しました。竹食籠とかも。

茶道具を沢山待ち合わせている訳でないのです。

家にあるもので、何とかそれっぽく、直前に、あっ、あっちので代用しようかとか、悪戦苦闘します。

それはそれで楽しいのです。

臨機応変、創意工夫の勉強です。



主菓子は葛切りかわらび餅にしようと思い、

前日は黒蜜作りをしました。




黒糖と水。トロリ〜っとなる加減が難しいですね。


白湯は冷たい甘酒にしました。

これも前夜に、(ご飯、米麹、水、60°8時間位)



砂糖無しで、これだけの甘さ。

米麹凄いですね❗️



大体の流れはこんなかんじです。

初座

挨拶後、甘酒を出し食事の流れを説明。

膳持ち出し

飯  自家製自然栽培米

汁  焼き茄子、山芋すり流し、自家製味噌


向付 福井サーモンカルパッチョ、野菜

   自家製玉葱麹ドレッシング





一献 お酒無しだったので、薬草茶でそれっぽ   く。




飯噐、汁替え  葉寿司




五目寿司を、油桐の葉で包みます。

福井は、煮豆を中に入れるのです。


煮物椀 ピーナッツ豆腐、とうもろこし、オクラ

    九頭竜舞茸、山ウニ(地元の伝統薬味、柚子胡椒のオレンジ色版みたいなのです。まろやかで柚子の香りがほんのり)




すみません、ピーナッツ豆腐ひっくり返ってます💦(葛粉、塩、砂糖、ミキサーにかけたピーナッツの絞り汁で30分位もったりするまで弱火で練ります)


2献  薬草茶 (ドクダミ、桑、柿の葉、よも    ぎ、スギナ)我が家の定番です。


焼物 う巻卵 我が家の鶏さんの有精卵使用


飯噐 ご飯お替わり


強肴 炊合せ 厚揚げ、ジャガイモ、ササゲ


進鉢 夏野菜ジュレ 越のルビートマト、シソ、   茗荷、オクラ、和風だしジュレ




越のルビーは、福井県で生産されているミディトマトのブランド名です。福井県出身の作家、津村節子さんが命名されました。


箸洗い 小吸物の事です。自家製梅肉。


八寸 山の物、天ぷら(葛の葉、モロヘイヤ)

   海の物、へしこ(サバのぬか漬け)


湯斗 自家製漬物(糠漬、柴漬け、Qちゃん漬け)


膳をさげて初炭


主菓子





中立  休憩


後座


濃茶 薄茶

その後、皆さんで花月。

月でお茶を飲み

花でお茶を立てる。


ゲーム感覚でお客様にしていただきました。

遊びながら学ぶ。


花月は、臨機応変に対処出来る様に学ぶ稽古です。茶道に限らず日常生活でも役に立ちます。

相手の立場を考える。流れる様に美しく。


(私達の社中は、せめて茶通箱付き花月一つ覚えよ!との師匠からの教えがあります。

何年やっても、ダメダメで永遠に続きそうです。)


汗だく💦の中、お喋りしながら、

茶事風の食事は終了。

千鳥の盃や道具拝見は割愛しました。


風をつけたのは??

本来茶事は、お茶を一服美味しく召し上がってもらう為のものです。

メインイベントはお濃茶です。


一汁三菜(向付、煮物椀、焼物)が正式と言われ、

腹六分目くらいで良しとされてます。

過ぎたご馳走は茶事の目的に叶わないとされてます。

またお茶会は、お茶を飲みに行くのでなく、道具が見たくて行く、亭主の道具あわせを楽しみにしていたそうです。

お薄をもう一服所望するのは、もう一度道具が見たいからだとか。


戦国時代には、作戦会議や戦場てもお茶一服あったそう。


時代は移り変わり、

道具がみたいから、

料理を楽しみに、

お菓子とお茶を楽しみに、

着物が着たいから、etc


目的は多様化してきましたが、それはそれで良いのではと思います。


我が家は

一汁三菜の他に、強肴(進め鉢とか、あずけ鉢とも言います)も足して、

田舎料理をちょっとアレンジして、茶事風に召し上がっていただきます。

(あれが茶事?)って突っ込まれない様に(笑)

風をつけております。


茶事と言えば茶事とも言えるかもですし、

田舎のオバチャンの田舎料理として捉えてもらえば気が楽ともいえますし。

そこら辺は、体験して頂いたお客様に委ねております。


遊びながら学んで下さいね。


(亭主七分の楽しみ)で、こちらも楽しみながら

学ばせて頂きます。


大層な茶道具は持ち合わせておりません。

ここ丹南は、越前漆器、越前焼、越前和紙、越前打ち刃物等、丹南の伝統工芸品や集約されている地域です。茶事でそれを紹介出来ればと思ってます。


凝った料理は出来ず、田舎料理メインです。

自慢出来るのは、自分で作った自然栽培のお米や野菜、手作り味噌を提供出来る事。地元の伝統野菜(吉川ナス、ミディトマト等)や、へしこ、山うにを紹介。山菜や野草、山から汲んできたお清水を利用します。

厚揚げは福井県が消費量日本一とかもお話します。

料理のレパートリーが無いので、クッ◯パットに

教えてもらいながら頑張ります!


お茶を通して、地域の魅力を発信していけたら

地域貢献出来たらと思ってます。



お茶が好きな人と繋がれたら幸いです。


亭主役やってみたいとか、水屋したいとか

でも承っております。


当日、席入りからしますか?


前日、道具選びから、食材調達、お掃除からやりますか?

案内状書いてみますか?


水汲みや、山菜採り、茶花採りに行きますか?


提供するご飯の米作りしますか?


前年から、味噌作りますか?味噌の材料の大豆作りますか?


漆器てマイ器作りますか?


ねっ!お茶と、漆と、農が繋がってると分かりますか?