空洞化した共同体は、外部に「仮想敵」を作り出すことで、かろうじて一体感を醸成し、同じ「ノリ」を共有することができる。「劣化左翼=パヨク」の醜悪な実態を暴露するという千葉麗子『さよならパヨク』は、皮肉なことに「リベラル憎悪」「サヨク揶揄」といった「ネタ」を持ち出すことで、バラバラで空虚な自分たちを糾合しているように読める。一見「極右」に見えても、実のところイデオロギーなど何の関係もなく、「右翼ネタ」だろうが「左翼ネタ」だろうが、「つながり」をもたらすものなら何でもいいのだろう。左翼が劣化したのはその通りだろうが、では右翼はどうなのか。『さよならパヨク』という空虚な「ネタ帳」を参照しながらパヨク叩きにいそしむ彼らは、立派な人物たちに見えるか。

 『さよならパヨク』に関係する自分のツイートを拾い出してみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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