「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」という本を読んだことをきっかけに、枕草子を全部読んでみたい!と思い、実際に読んでみました、ので、その感想です。(ご参考に・・・前回のブログ記事:「清少納言を求めて、フィンランドから京都へ」を読みました(画像などはありません)

 

「枕草子」(ちくま学芸文庫、島内裕子さん校訂・訳)バージョンで読んでみました。全部で325段で構成されています。当たり前のこと言ってるかも知れませんが、本によって訳などが違うようです!

 

別に猫目当てで読んでた訳ではないのですが、猫が・・・ちらちら文章に登場しますね。

まずは第7段目「主上に候う御猫は(うへにさぶらうおほんねこは)」です。一条天皇がご寵愛された「命婦の貴婦人(”みようぶのおもと”)」という猫が登場します。

次は第38段「猫は」で、清少納言は「猫は、背中全体が黒くて、そこ以外は、白いのがよい」と述べています。こんな感じの猫かとちょっと描いてみました。

 

 

↑こんな感じかにゃあ・・・

 

背中が黒い猫って、どんな子がいるのかな?と思って、「猫 背中が黒い」で検索をかけてみたら背中に、猫みたいに見える黒柄を持った子の画像がありました。勝手に使って良いのか分からないので、述べるに留めておきますが。。ググるとたぶん、一番最初に表示されると思いますので、気になる方は検索してみて下さい!

 

その次は第94段目「艶めかしき物」に「たいそう可愛らしい猫が、赤い首綱に、自分の名前を記した白い札をつけ、首綱の重りの緒に食い付いては、それを必死に引っぱりまわして、遊んでいる情景も優美である」と猫の様子が書かれています。

 

更に、第159段「難し気なる物(むつかしげなるもの)」では「むさ苦しくて、煩わしく感じられるもの」(ちょっと可哀そう・・・)のうちの一つとして猫の耳の中、と述べられています。島内さんの評では「(清少納言は猫を)抱き上げて耳の中まで覗いて、びっくりしたのだろうか。」とあります。平安時代でも猫はここまで身近な動物だったのか!そして、1000年以上経った現在の猫ブームの日本は清少納言の目にはどのように映るのか、ちょっと興味深く感じられました。

 

これで猫が登場する段は終わり・・・のように見せかけて、最後に1個まだあります(笑)

第316段「品こそ、男も、女も(しなこそ、をとこも、をんなも)」の最後、「猫の土に下りたる様にて」=「まるで、猫が、地面に下りたように」の部分。

 

多分、私が読んだ限りで猫が登場する段は以上だと思います。お付き合い頂いてありがとうございます。皆様も猫段に興味を持たれましたら、是非読んでみて下さい。

 

↓猫段以外の感想

清少納言が、白くて良い紙を使って文章を書けるのは嬉しい、というようなことを述べていたと思うのですが、(記憶違いだったすいません。。)その気持ち、今、本当に良く分かります。(笑)

 

と、言いますのも私も最近、透明水彩で絵を描くのを復活させつつあるのですが、奮発してお値段の高い良い紙に変えてみたら、塗り心地が良くて、なんか、もうこれは離れられないなwというくらい気分が良いのです。

文字を書くのと、絵を描くのとは違うものの、1000年の時を超え、紙に関して清少納言と意見が一致したようで、嬉しい限りです。

 

最後に、1000年以上前の時代の文章を読んで、共感したり、平安時代の色彩を想像してうっとりできるのは、先人たちがこれらの文章を大切に守って、残してきたからだよなー、と思うと、なんだか感慨深く感じてしまいます。皆々様の努力に敬意を払いたいと思います。

 

なんだか猫のことが多くなってしまいましたが、私の感想は以上です。次は何の本を読みましょうか・・・。

それではそれでは。