きょうは、大手町にある経団連会館で行われた
21世紀政策研究所主催のシンポジウム
「地球温暖化政策の新局面~ポスト京都議定書の行方~」に
出席しました。

御手洗冨士夫会長が開会の挨拶をし、
ポスト京都議定書の国際枠組みについては
国際的な公平性をもった交渉をしてほしいということ、
また中国やアメリカが責任ある形での参加がなければ
国際枠組みには入らないという決意を持って臨んでほしいという
希望が出されました。

続いて、小沢鋭仁環境大臣の約25分間の講演と
NEWS ZEROの村尾信尚キャスターとの対談がありました。

講演でのポイントとしては、
(1)個人的な思い
(2)COP15
(3)地球温暖化対策税
(4)排出量取引
(5)アンチ・デフレ

以上の5点についての話でしたが、
やはり(2)についてが言葉に一番力が入っていたように感じました。

鳩山政権は、日本の温室効果ガス排出量を2020年までに
1990年比で25%削減する中期目標を国際公約としていますが
この数値目標が国内でも議論が続いている状況です。

小沢大臣からは、
「COP15では、京都議定書の改定は難しいが、
日本がどれだけイニシアティブをとれるかどうかが注目されている。
25%の目標設定により国民生活は我慢を強いられるという議論があるが、
そうではない。地球を守ることによって
国民に安全な生活を実現する。政治的合意は可能だと思う。」
と前向きな話がありました。

対談では、冒頭から村尾キャスターは、
「はっきり言って、25%削減は無理だと思う。」と前置きし、
「この目標設定は公平性の原則に適うと思うのか?
また、真水で全部やるつもりなのか、何をもって25%は達成できるとするのか?
きちんと数値データを出してください。」
と問いました。

大臣からは、
「真水を20%にするか、10%にするか政府としてはまだ決めていない。
しかし、前向きに考えなくてはいけない。
これは挑戦である。ピンチをチャンスに変えるのだ・・」
等の言葉が返ってきましたが、
「そうやっていつもぼかされる」と村尾キャスターはきっぱり一言。
その後も緊張感あるスリリングなやり取りが続きました。

対談の後、小沢大臣は退席し、
澤昭裕研究主幹の講演とパネルディスカッションの第二部へ。

澤さんからは、25%の中期目標がいかに低所得者層に打撃を与えるか、
所得金額に応じた多面的な議論をしないと
国民生活に深刻な影響を与えることに警鐘を鳴らしました。
また低炭素消費社会を作っていく必要性について述べられました。
つまり消費者側も、低炭素の製品を選択し、
大量消費ではない生活スタイルを持つことが
大事で、そのための意識改革が必要だという話でした。

「低炭素消費社会」
言い得た言葉です。

・・・パネルディスカッションについても触れたいところですが
きょうは、このへんで。
とても興味深い情報がたくさんありましたので、
また機会あれば、それについて書きたいと思います。