昨日は、光栄にもある映画のプレス試写会にご招待いただいた。

こんな素敵な空間が、映画の世界への入り口だった。

 

地下に降りると、そこは小じんまりした試写室。

椅子はふかふかでとっても快適。

少人数でゆったりと映画の世界に浸れる空間。

上映開始前から、贅沢な時間が流れていた。

幸せ〜♡

 

鑑賞させていただいた映画は、

いま世界の映画界を賑わせているミレニアム世代の監督たち
『ラ・ラ・ランド』のデミアン・チャゼル
『たかが世界の終わり』の グザヴィエ・ドラン
『未来よ こんにちは』のミア・ハンセン=ラブ

と並び、その中でも最もホットな存在として注目されている

カテル・キレヴェレ監督の「あさがくるまえに」Réparer les vivants

 

 

静かで優しく、熱い涙を誘う映画だった。

まず開始早々、その映像美に惹き込まれた。

この感覚は、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の

「ニュー・シネマ・パラダイス」のオープニングを観たときの

感覚に似ているなぁ〜。

(詳しくは書かない。是非、映画館で観ていただきたいから)

この映像の中に、ずっと浸っていたいと思わせられた。

 

そして、ストーリーに入っていくと。。。

 

人間の生と死、家族の愛という、重い問題を

実に淡々と描き切った後味も優しい映画だった。

これがフランス映画の魅力なのか。

 

悲しみに直面する市井の人々、

医療現場で真摯に生きる人々、

誰もヒーローにする事なく、

すべての人を平等に、しかも丁寧に描いていた。

 

それだけに、個々の登場人物が尚更際立ってきて、

心にズシンとくる映画だ。

 

自然な脚本もまた魅力。さらっとしていて深い台詞がいい。

吹き替え版を是非訳してみたいと思った。

役者さんの演技も私好み。

 

ラストシーンを味わう為に、

もう一度、劇場に足を運んで、再度観て観たい。

 

 

カテレ・キレヴェレ監督の「あさがくるまえに」

9月16日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
URL: www.reallylikefilms.com/asakuru

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カテレ・キレヴェレ監督 6/22より来日決定!

2016年ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティコンペティション選出
トロント国際映画祭オフィシャルセレクション

フランス映画界の新鋭カテル・キレヴェレが静謐な視線の先に映し出す愛と喪失、そして再生の物語。

夜明け前、彼女がまだまどろみの中にいるベッドをそっと抜け出し、友人たちとサーフィンに出かけたシモン。しかし彼が再び彼女の元に戻ることはなかった。帰路、彼は交通事故に巻きこまれ、脳死と判定される。医師は両親に。移植を待つ患者のために臓器の提供を求めるのだが、その時間の猶予は限られていた‥‥。

前二作がカンヌ国際映画祭に正式出品されるなど、気鋭の新人監督として注目されるカテル・キレヴェレの、最新作にして日本初の劇場公開作。2003年に出版されたメイリス・ド・ケランガルのベストセラー小説を映画化した本作は、心臓移植という“現実”に直面した家族、恋人たち、医者たちの心の揺れや葛藤を、たった一日の物語として、女性らしい繊細さで描いたヒューマンドラマ。出演は、タハール・ラヒム(『ダゲレオタイプの女』)、エマニュエル・セニエ(『毛皮のヴィーナス』)、アンヌ・ドルヴァル(『Mommy/マミー』)らヨーロッパを代表する実力派キャストたち。愛する人へのそれぞれの想いが静かに溢れ出すクライマックスは、あなたの心を深く揺さぶるに違いない。


監督:カテル・キレヴェレ 脚本:カテル・キレヴェレ、ジル・トーラン
原作:メイリス・ド・ケランガル 撮影監督:トマ・アラリ 
出演:タハール・ラヒム、エマニュエル・セニエ、アンヌ・ドルヴァル、ドミニク・ブラン、ギャバン・ヴァルデ
2016年/フランス=ベルギー/カラー/104分/スコープ・サイズ/DCP
© Les Films Pelléas, Les Films du Bélier, Films Distribution / ReallyLikeFilms
配給:リアリーライクフィルムズ、コピアポア・フィルム
提供:リアリーライクフィルムズ
日本語字幕:寺尾次郎