TBSラジオセッションのパーソナリティ、評論家の荻上チキ氏。
彼の主張はうなづけるものが多い。
そのチキさんが、パーソナリティをするかたわらで著したこの新書
番組の主張に比べれば語り口はマイルド。
まつもとみなみさんのイラストがまたやわらかく、
この新書の雰囲気を作ってくれている。

テーマは孤独。孤立との違いにはじまり、
孤独と言う言葉、現象を掘り下げる。

サードプレイス、居場所にやんわりつっこんでみたり、
コラム的に話が進む。ある意味お気楽。脱力に近い。

しかし、ディズニーのプリンセス論は力が入っている。
プリンセスを通した男性キャラクター論なのかもしれない。

この新書に結論はない。
孤独は自分ごとではあるが、社会ごとでもある、
むしろ社会ごととして、考えていこう、
という投げかけで終わっている、と思ってよいのだろうか。

大事なテーマ、と思いつつ、
そんなにぴんと来ていない自分がいることに気づく。
自分は孤独ではないのだろう。

 


第1部 孤独を生む社会

孤独の発見?
群れから離れても、群れの中にいても…
私たちはどうセルフケアするか
ソロ充とソロ活
結局、孤独も金次第?
孤独の論理と資本主義の精神
居場所をもう一つ?
「見た目」不安と社交恐怖

第2部 〈わたし〉の孤独を考える

ニューロダイバーシティを知っていますか
性格ごとの孤独対策
コロナ禍のストレスを振り返る
自己開示と自己呈示
「本当の友達」よりも「それなりのつながり」を
「性格がいい」とはどういうことか孤独は人を攻撃的にする
「時間の貧困」が孤独を深める孤立を生む校則?
あなたの「承認欲求否定」はどこから?
冷笑しても、愛は得たいうつと孤独の違い

第3部 それでも群れずにはいられない

他者を助けずにはいられない人
つながりの先にある問題
朧げな観客
恋愛で孤独は満たされるのか
「恋愛以外のつながり」を探すディズニー&ピクサー
孤独対策は排外主義政策になるか
安全を積み重ねて孤独から抜け出す