情報キュレーターの佐々木俊尚さんが面白い本を出した。
フラット登山。造語か。初めて聞く。平らな登山?
448頁もある。こんな分厚いとは思ってなかった。

「フラット登山」の哲学を語ることは想定していた。
山頂を目指す登山だけが登山ではない。
何が楽しくて苦しくて、人が多くて、2000mから先は岩場ばかりを上るんだと。
それより楽に、人が少なくて、景色のいいところを歩いたほうが楽しいじゃないか
という主張だ。これはまあ頷ける。
でもそしたらそれは登山と言わず「山歩き」といえばいいんじゃないか?
とつっこみたくなるが、、「散歩」とは違う、とは本に書いてあったけど。

思えば私にとっての登山は3つ。

①中学の部活、地理研究会の合宿で、
新潟県の浅草岳、守門岳、青森県の八甲田山に上ること。
高校、大学でもOBとして、社会人になってからは同期たちとドライブで行った。

②外秩父七峰ハイキング大会
ハイキングとは名ばかりで、東武線の寄井から嵐山まで42キロ、
7つの山を登って降りて一日で歩き切れたらすごい、というもの。
同業他社の方に誘われ、6回くらい歩いた。4月、春の山はきれいだった。
8時間台で歩けるようになった。仲間も誘って大所帯になった。
マラソンをするようになって、下りで転んではまずい、とやめた。

③岩手山登山
その同業他社の方に誘われて岩手山に上った。
2000m以上は岩場。その方の高校生の息子さんとスイスイ上った。

①が佐々木さんの言うフラット登山に該当するように思う。
八甲田山の大岳は頂上まで登ったように思うが、
浅草岳や守門岳はどうだったか?
なにせ「地理研究会」頂上が目的でなかったので、、、
②は前述のとおりハイキングのくせに超難関だったし、
絶対これは「ふらっと登山ではない」
③は百名山に登山した、以上。

①で自分もフラット登山経験者だったってことだ。
たぶん。

この本はそういう哲学に留まらず、必要な道具、ガジェット、
フラット登山旅の計画の作り方、おすすめコースまで、
佐々木さんのノウハウを惜しげもなく公開してくれている。
だから分厚くなる。
斜め読みしたけど。

日常「情報キュレーター」を名乗って世の中を分析している佐々木さん、
こういう脳のリフレッシュをしているということ。
自分のランニングもそれに相当する、とちょっと安心したりする。
トレイルランもやってみようかな。

 

第1章 まったく新しい歩く旅「フラット登山」を提唱する
そもそも「登山」とは何か
「登山」を再定義する
「フラット」である3つの理由

第2章 どのようにしてわたしはフラット登山に行き着いたか
どこまでも続く稜線歩きに魅了された学生時代
忙しさで山から遠ざかっていた
再び山に目覚めるきっかけになったアイコンワンゲル部

第3章 フラット登山に必要な装備
山道だけでなく車道も歩く「靴」の選び方
登山服の基本「レイヤリング」を学ぶ
30〜40Lのバックパックをオススメする理由
登山用品のコスパと予算の問題を考える

第4章 知っておきたいフラット登山ハック
最低限の現金は持ち合わせたい
下山後の指定席予約ハック
気分と山道で食を選びたい

第5章 フラット登山の計画を立てる
どのようにしてコースを設定するか
人気の山でも混雑を避けるルートがある
グーグルマップを眺めながらの試行錯誤が楽しい

第6章 自然を味わい尽くすために
山を歩くことの効用
解けない靴ひもの結び方
「ナンバクダリ」で膝への負担を軽減
スマホ対応の登山地図をどう使いこなすか

第7章 フラット登山コースガイド30
<異世界に迷い込んでいる>
<広大で畏怖がある>
<変化に富み、足に快感がある>
<冒険心が満たされる>
<霊性に畏怖を感じる>
……5つの視点で分類した30のコースを紹介!