急激な進化を遂げているAIを通じて、我々人間を見直す対談集、論文になっている。
難解なのだが、なんだかおもしろい。
「記号設置」なんて言葉、日常では使ったことはないが、
言わんとするところは分かる。理解できる。
設置するか否か。

人間とAIの違いは身体を持つか持たないか、だったが、
Youtubeだのデータが増えることで、それも乗り越えつつあると。

それでピンときた。
生成AIの急激な進化は、我々が無料で参加しているウェブの世界によるものだと。
彼らが文章を作る際に用いる確率論、この言葉の次には何が来るか
ありとあらゆるデータを基に算出している。
そのありとあらゆるデータに、我々の投稿が利用されている、ということなのだ。

それを語った論文が最後の「人類的コモンズの提唱」
資本主義はごく一部の富裕層を生む仕組み。
そこに資本主義以前の「封建制」が顔を出す。
荘園でタダ働きする農奴のおかげで封建領主は豊かになった。
現代においてはその農奴は我々無料ユーザーなのだ。
無料ユーザーがプラットフォームという名の荘園を耕し、
そこがビジネスの場になり、ごく一部のプラットフォーマー、
GAFAMが利益を上げるのだ。

なるほどねえ。
そういう仕掛けか。
私も協力してるってわけだ。
少しはAIの餌になってるのかな。

著者は、農奴になってはいけない、コミュニズムを作ろう、と言って締めている。
あら、ここの言及がない。紙面が終わっている。
続きは?

楽しみだ。

 


第Ⅰ部 対談・鼎談
◆生成AIとはなにか?(松尾豊┼大澤真幸)
◆「記号接地する」とはどういうことか? AIから考える人間と言語の関係(今井むつみ┼秋田喜美┼大澤真幸)

第Ⅱ部 論文 ──大澤真幸
◆ある意味での「資本主義の終焉」
◆生成AIが人間に近づいている?  いやそうではなく……
◆表象能力の非表象的基礎 記号接地はいかにして可能か
◆人類的コモンズの提唱 生成AIから考える