自然体のエッセイで、実にいい。
著者は以前「食べることと出すこと」などで読んだことがあった。
潰瘍性大腸炎に苦しむ著者。どこか親近感を覚える。
私は過敏性腸症候群でまだ軽いけど。
読み進めるまで気づかなかった。
カフカ研究者であり、落語にも造詣が深い。
そんな著者が書いたエッセイは、
視点が弱者にある。
本人が難病を患っているから、というのもあるのだろうが、
人の心の弱さを温かく見つめているような、そして認めているよう
そんな文章が続く。
理路整然と話すことがよいことなのか
うまくしゃべれない人のいうことは信じてもらえなくなりがち。
それでいいのか
能力がある人が評価されればそれでいいのか
能力があっても評価されない、は愚痴になるが、
能力が亡かったらどうすりゃいいのか。
そもそも能力ってなんだ。
ヴォネガットという作者は知らなかったが、彼ののこしたことば
「愛をちょっぴり少なめに、ありふれた親切をちょっぴり多めに」
は深い。
愛は重い。軽い親切の方が世の中うまくいく。ってなとこか。
そのうらはら?お礼を言わない子には食べ物をあげない、
というボランティアを肯定するSNS。それでいいのか?
人に親切にするのが当たり前の宮古島の人たちとの対比。
あー、でも、自分も、お祝いのお金を出したら、
お返しなんかいらないけど、一言ありがとう、って言ってほしいよ
言わない人にはもうしない、と思うよな。。。
嘘だとわかっていても、騙されたとわかっていても楽しむ!
かっこいー
やらなかったことの後悔、、、
やって駄目でも後悔するが、どこかでふん切れる。
でも、やらないと、例えば告白せずに終わった恋は、、
いつまでも後悔し続ける。何十年経っても。
でも、その方がいい関係、ってのもある。
そこで途切れちゃうからずっと後悔するのかも、
会い続けられるのであれば、その方がいいのかも。
生きにくさ、、、
こりゃ深い。
大好きな先生、、、この人に合って人生変わった、ってのは、先生
でも、ドラマとかドキュメンタリを見てると、この先生に出会って
子供の人生が変わった、なんてのが時々ある。
そういうのを見ると、先生って職業がうらやましくなる。
「宙わたる教室」の先生とかね。
何だか、元気になるエッセイだった。
はじめに 「言葉にしないとわからない」×「うまく言葉にできない」
【言葉にできない思いがありますか?】
口の立つやつが勝つってことでいいのか!
思わず口走った言葉は、本心なのか?
理路整然と話せるほうがいいのか?
好きすぎると、好きな理由は説明できない
「無敵の心理学」がこわい......
自伝がいちばん難しい
短いこと、未完であること、断片であること
【世の中こんなものとあきらめられますか?】
能力のある人がちゃんと評価されれば、それでいいのか?
金、銀、銅、釘のお尻
「感謝がたりない」は、なぜこわいのか?
「かわいそう」は貴い
どんな事情があるかわからない
愛をちょっぴり少なめに、ありふれた親切をちょっぴり多めに
【思いがけないことは好きですか?】
牛乳瓶でキスの練習
行き止まりツアー
思い出すだけで勇気の出る人
「カラスが来るよ!」と誰かが叫んだ
違和感を抱いている人に聞け!
【別の道を選んだことがありますか?】
後悔はしないほうがいいのか
8回、性格が変わった
人の話を本気で聞いたことがありますか?
意表をつく女性たち
もう嫌だと投げ出す爽快
迷惑をかける勇気
【あなただけの生きにくさがありますか?】
つらいときに思い出せるシーンがありますか?
倒れたままでいること
暗い道は暗いまま歩くほうがいい
失うことができないものを失ってしまったとき、どうしたらいいの
大好きな先生はいましたか?
とろ火の不幸
「死んだほうがまし」な人生を、どう生きていくか?
目を病んだときの父のにおい
【現実がすべてですか?】
永遠に生きられるつもりで生きる
神の矛盾
幻影三題
土葬か火葬か星か
人の青春、虫の青春
死んだ人からの意見
電話ボックスとともに消えた人間の身体
もうひとりの自分
誰かの恩人ではないか
おわりに エッセイという対話
初出一覧


