主に会社における「能力」に、正面切って挑んだ本。読みごたえあり。
シチュエーションとしては、能力を買われ就活に成功した青年が、
入社直後に「能力がない」と烙印を押され悩むところ、
癌で亡くなった人材コンサルの母親(著者)が幽霊となって出てきて相談に乗る。
そこに妹も参加して、、と、三人の会話で話が進む。
読みやすいけど、結構深い。難しくてついていけない部分もある。
そりゃそうだ。「能力」なんて、実体がない。
でもな、胆は
「自分が入学できたのは努力と勤勉のおかげ」だと思う。
ここで入学とは一流大学、という意味だが、これが一流企業でも、高年収でも
通ると思う。
要は自分は努力したから成功した。貧乏なあなたは、努力しなかったからそうなった
自己責任だ、みたいな風潮、ここに来て増幅している気がする。
昔の成功者は謙虚だったように思う。
この本にもあるが、運も実力のうち、実力も運のうち、、マイケル・サンデルは
どっちだっけ?
高学歴高年収の親の元に生まれただけでいい学校に行ける確率は高まる、
努力の問題じゃないのだ。
ましてや今の政治家。地盤看板カバンの世襲。前二つはやむをえないとしても、
相続税を払わずにお金が手に入るのはアウトだろ。
だからたたき上げは裏金に手を染める。
はなしがずれた。
慶應藤沢キャンパスが、最初は独自のカリキュラムがもてはやされたけど、
専門性がないということで企業から敬遠され、当たり前のカリキュラムに戻る話。
企業がひとを測れず、客観的に人材評価することを売りにする人材コンサル会社。
なんだかなあ。
でもほんと、優秀な人材だって、あほな上司のもとでは生きるはずがない。
人材再生工場、みたいな会社の社長は何が違うのか。
答えはないけど、ひとりひとりと向き合うしかない、と思う。
私には部下が一人いる。コミュニケーション能力がない。仕事の段取りも下手。
でも最近は思う。できないことはできない。できることを見つける。
もちろん、少し準備すればできることであれば、チャレンジさせる。
メモを取る、まとめる、準備する、、、、
でもでも最後は、その人の能力に合ったことをしてもらう、、、
仕事と能力のミスマッチを減らせば、日本もよくなるはず。
「能力」がありながら、天下りして何もせずに高い報酬をもらってる人も、
もったいないぞ!
はじめに
プロローグ 母さん、僕は仕事のできない、能力のないやつですか?
第1話 能力の乱高下
第2話 能力の化けの皮剝がし―教育社会学ことはじめ
第3話 不穏な「求める能力」―尖るのを止めた大学
第4話 能力の泥沼―誰も知らない本当の私
第5話 求ム、能力屋さん―人材開発業界の価値
第6話 爆売れ・リーダーシップ―「能力」が売れるカラクリ①
第7話 止まらぬ進化と深化―「能力」が売れるカラクリ②
第8話 問題はあなたのメンタル―能力開発の行き着く先
第9話 葛藤をなくさない―母から子へ
エピローグ 母さん、ふつうでない私は幸せになれますか?
伴走者からの言葉 磯野真穂
おわりに


