お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術

ダイヤモンドさん、こんだけ目次を通して中身を見せてもいいのかな。
勘のいい人はこれだけで事足りるかも。
あ、いや、そういう人はそもそもこの本を読む必要はないのか。
漫才を通じて、コミュニケーションの「コツ」を教えてくれる内容になっている。
「コツ」と書いたのは、チップスみたいなものとは違う、
しっかり訓練しなくてはいけない内容、
と言いたいがためにあえて私が考えたもの。
この本には「コツ」なんてことばは書いてない。

ただ笑わせているだけのように見える漫才にも、用意周到、かつ、
日頃の絶え間ぬ訓練がある、ということだ。
もちろん地頭はあるだろうが、そんな、センスだけでは通用しない。
本を読み、語彙を増やし、論理性を養い、教養を身に着け、入念に準備して、
そういうことの積み重ねで、人を笑わせることができる。

社会で生きる上で必要なことがしっかり描かれている。
お笑いの世界だけの話ではないのだ。

当初はもっと気軽な本だと思っていた。おみそれしました!

 

はじめに 人生が変わる1秒

■お笑いのスキルは仕事の役に立つ
■急に話を振られると「自己紹介」すらまともにできない
■「頭の回転の速さ」は後天的に身につく
■1秒で答えが求められる時代

第1章 殻を破るための「頭を柔らかくする」レッスン

    芸人見習いがはじめる入門編  難易度:★☆☆☆☆

レッスン1 自然とリアクションできる頭をつく
      実践トレーニング ── 雑誌や記事をほめまくる

レッスン2 常識を起点に非常識をつくる
      実践トレーニング ── 漫才づくりで「想定外」と「理解できる」を両立する

レッスン3 「興味がない」ものから思考のタネを見つける
      実践トレーニング ── 興味がないジャンルのニュースに目を通す

レッスン4 「オリジナリティ」を求めない
      実践トレーニング ── 真似からエッセンスを取り出す

レッスン5 思考に「締切」を設ける
      実践トレーニング ── 5つの締切でスムーズに仕事を進める

レッスン6 自分のペースで考える
      実践トレーニング ──「間」を取って自分のペースをつくる

レッスン7 わけて考えて整理する
      実践トレーニング ── 仕事の内容を分解して考える

レッスン8 返事を「しながら」考える
      実践トレーニング ── 考えるよりも先にツッコむ

レッスン9 自分で自分の表情を知る
      実践トレーニング ── 自分のイメージと実際の表情を合わせる

レッスン10 自分の名前は「1文字ずつ」伝える
      実践トレーニング ── 名前を伝えるために正確な口の形をつくる

      ── 休み時間1 かまいたち濱家の語尾から“お前”が消えた日

第2章 状況を素早く理解するための「分析する」レッスン

    若手芸人が取り組む基礎編1  難易度:★★☆☆☆

レッスン11 「好き嫌い」のメカニズムを理解する
      実践トレーニング ── 要因・原因を深掘りする

レッスン12 意識してアホになる
      実践トレーニング ──「アホ思考」の2原則を身につける

レッスン13 考えるときは口に出す
      実践トレーニング ──「誰が」「どこで」「どんなことを」を意識する

レッスン14 反省するときはできたことも探す
      実践トレーニング ──「できなかったこと」と「できたこと」は平等に扱う

レッスン15 頭をアイドリング状態に保つ
      実践トレーニング ── 返事を「違和感センサー」にする

レッスン16 自分のできることを理解する
      実践トレーニング ── 自分の「できること」を3段階にわける

レッスン17 ネガティブをポジティブに変換する
      実践トレーニング ──「事実」と「感情」をわけて考える

レッスン18 アドバイスは聞くものではなく実行するもの
      実践トレーニング ──「いつから」「どのように」アドバイスを実践するか決める

レッスン19 予測するクセをつける
      実践トレーニング ──「1、3、9の法則」に合わせて予測する

レッスン20 結論から逆算して話す
      実践トレーニング ── トーク番組でも役に立つテクニックを駆使する

レッスン21 知識がない人にもわかるように話す
      実践トレーニング ──「新人」と「子ども」を意識する

      ── 休み時間2 ミキの“やかましい漫才”を「そのままでいい」とやらせ続けた

第3章 自分の必殺パターンを見つけるための「言い換える」レッスン

    若手芸人が取り組む基礎編2  難易度:★★★☆☆

レッスン22 発想するときは論理的に考える
      実践トレーニング ──「大喜利もどき」で自分の発想パターンを知る

レッスン23 スベることを恐れない
      実践トレーニング ──「きっかけ」づくりのマインドに変える

レッスン24 意識して語彙を増やす
      実践トレーニング ──「予測変換機能」で語彙力を上げる

レッスン25 自分の特徴を活かす
      実践トレーニング ── 相手の印象に残る言葉の技術を身につける

レッスン26 大事なのは「第二印象」
      実践トレーニング ── 第一印象を気にしない

レッスン27 場を温めて空気をつくる
      実践トレーニング ──「気の利いた前置き」で場を温める

レッスン28 経験を自分の引き出しとしてストックする
      実践トレーニング ──「相手が知りたい情報」を盛り込む

      ── 休み時間3 キングコング西野の“9対1の理論”

第4章 端的に情報を伝えるための「言葉を操る」レッスン

    プロの芸人が必ず行っている実践編1  難易度:★★★★☆

レッスン29 キーワードは最初の1回で印象に残せ
      実践トレーニング ── キーワードを言うときは「1秒半〜2秒」を費やす

レッスン30 ハードはそのままにソフトを変える
      実践トレーニング ── なにが「ソフト」になるか理解する

レッスン31 緊張と余裕は表裏一体
      実践トレーニング ──「やらなくていいこと」を決めて思考をシンプルにする

レッスン32 言葉にこだわりを持つ
      実践トレーニング ── 類語のバリエーションを増やす

レッスン33 方言を武器にする
      実践トレーニング ──「わかりづらい方言」は表現でカバーする

レッスン34 完成度は7割を目指す
      実践トレーニング ── 話を「分解」して聞く

レッスン35 プロデューサー目線で自分を見る
      実践トレーニング ── 見るべきものを決めておく

レッスン36 2種類の「準備」を使い分ける
      実践トレーニング ──「ベスト」「ベター」「バッド」の3つの対応策を用意する

レッスン37 直感に頼らない
      実践トレーニング ──「考える」プロセスを後回しにする

レッスン38 話をブロックにわけて考える
      実践トレーニング ── 5秒のブロックをつくる

      ── 休み時間4 “変幻自在”の中川家の漫才に「参りました」

第5章 1秒で答えをつくるための「洗練させる」レッスン

    プロの芸人が必ず行っている実践編2  難易度:★★★★★

レッスン39 「そうですね……」で時間を稼ぐ
      実践トレーニング ── 考える時間を数文字でつくる

レッスン40 言葉は少しでも短くする
      実践トレーニング ──「なくても大丈夫なもの」を削る

レッスン41 自信は持ちつつ自分を疑う
      実践トレーニング ──「擬似的な若づくり」をする

レッスン42 会話の温度を大事にする
      実践トレーニング ──「声量」と「言葉遣い」を意識する

レッスン43 フリを効かせる
      実践トレーニング ──「予告」「逆」のフリを使いこなす

レッスン44 「共感」が決め手になる
      実践トレーニング ──「たとえ話」を駆使する

レッスン45 目標を明確にし、自分だけの戦略を立てる
      実践トレーニング ── 真似て、加える

レッスン46 自分の武器に固執しない
      実践トレーニング ── 肯定からはじめる

レッスン47 常に「わからせる」意識を持つ
      実践トレーニング ──「目」でメッセージを伝える

特別レッスン 今のことだけ考える

      ── 休み時間5 オール阪神・巨人の恐るべき体内時計

おわりに 目の前のことに全力で