昔保守と革新、今保守とリベラル、ってことでこの本が生まれたのだろう。
アメリカのそれもねじれていると聞くが、日本はなお酷い。
今の自民党を保守と言えるか?
防衛費倍増といっても、アメリカの中古の武器を買うだけ。
2倍にするならその使途はまずは人件費だろう。
自衛隊員の待遇を良くし、人数を増やさなければ武器だけあっても闘えない。
アメリカの言いなりになっているだけの日本の政府と自民党。
そんなのは保守ではない。
反日統一教会との癒着でもそれは明らか。

それよりこの本の主題はリベラルにある。
立憲民主がリベラルかどうかはこの際置いておく。

日本最初のリベラリストは福沢諭吉である。

この定義に目が覚めた。
そう、独立自尊。
福沢先生の教えはまさにリベラルだったのだ。
といって、個人主義だけではない。
福沢の頭には国家主義も内在している。
個人が強くなって、国家も強くなる。

保守リベラル。これは同居できるものなのだ。

続いて丸山眞男が出てくるのも頷ける。
中学時代に丸山の「日本の思想」を読まされ、正直難易度高すぎだったが、
福沢の考えを丸山は研究していたのだ。つながっている。

そういうことを再認識させてくれた。

自民の保守の系譜は3つに分かれると。
大平、宏池会、保守本流
福田、安倍派、保守傍流  
田中、?、?

リベラリスト。いいね。

 

序章 あいまいな日本の保守とリベラル
第1章 日本の保守主義
第2章 日本のリベラリズム
第3章 二一世紀の福沢諭吉
第4章 福田恆存と保守思想
第5章 丸山眞男における三つの主体像
第6章 一九七五年―日本における成熟社会論の知的起源
第7章 一九七九/一九八〇年―日本の戦後保守主義の転換点
終章 日本の「保守」と「リベラル」の現在と未来