Case01 アマゾン/ファイアフォン 自社が描いた将来像を重視しすぎて失敗
Case02 フォード/エドセル 社内的な正しさを追求して失敗
Case03 コカ・コーラ/ニュー・コーク 適切なコミュニケーションができず失敗
Case04 フェイスブック/フェイスブック ホーム 無理なチャレンジを仕掛けて失敗
Case05 グーグル/グーグルプラス 企業側の戦略を優先して失敗
Case06 ファーストリテイリング/スキップ 「プロダクトのレンズ」を外せず失敗
Case07 マイクロソフト/ウィンドウズフォン 初期段階の出遅れを挽回できず失敗
Case08 任天堂/Wii U 理想を追求しすぎて仲間を作れず失敗
Case09 NTTドコモ/NOTTV 成功体験にとらわれて失敗
Case10 ナイキ/ゴルフ用具事業 強みを活かせない隣接市場に参入して失敗
Case11 東芝/HD DVD 最初のシナリオを修正できず失敗
Case12 セガ・エンタープライゼス/ドリームキャスト
Case13 セブン-イレブン・ジャパン/セブンペイ 「自社だけが特別」思考に陥って失敗
Case14 ソニー/AIBO 経営陣の事業尺度に合わず失敗
Case15 ネットフリックス/クイックスター 反対意見が言いにくい空気に気づけず失敗
Case16 サムスングループ/サムスン自動車 経済危機に見舞われて失敗
Case17 ゼネラル・エレクトリック/プレディックス 顧客の準備が整わず悪循環に突入して失敗
Case18 アップル/ニュートン 主要事業の不調で無理な勝負を迫られ失敗
Case19 モトローラ/イリジウム 「課題の賞味期限」が見極め困難に陥って失敗
Case20 トヨタ自動車/パブリカ 高度経済成長期のスピードについていけず失敗

日経BPのこの手のオムニバス本はたいてい中途半端、食い足りず、好きでなかったのだが、
この本はちょうどいい!
名だたる大企業の失敗例、その原因を挙げている。
有名な失敗作もあれば、パブリカなど、初めて聞いたものもある。
この本の成功は、単に失敗を追うだけでなく、それがその次の成功につながっている、
ということを強調しているところ。
つまり失敗を恐れてはいけない、成功するためには失敗は貴重な体験、
と言っているのだ。
完璧主義?失敗しない今の政府官僚に、爪の垢を煎じて飲ませたいような事例ばかり。

特に任天堂のスイッチ、アップルのiphoneなどは失敗があったから生まれたと言える。
ネトフリのDVD部門分社化も、正しい経営戦略だけど、やり方がまずかった。
ちなみにパブリカはまだカローラが出てくる前の、安価な自動車を国民の手に!という
国の国民車構想のもと生まれた車。
イリジウムも懐かしいなあ。当時の騒ぎを覚えている。
グーグルグラス、ニューコーク、ファイアフォン、ウインドウズフォン、
HDDVD、セブンペイ、AIBOは記憶に新しい。。。
ユニクロの野菜事業がスキップという名だったとは知らなかった。
会社戦略だけでなく、時代の流れに翻弄されたものもある。

VUCAの時代を乗り切るためにはぼーっと待っているのではなく、果敢に攻めて失敗して、
経験を積むのが大事なのだ、という結論。