凄まじい本だ。
人間の感情、いや、一歩進んで情動をえぐる本。

敵に追われて地下室に隠れた集団。
そこに赤ちゃんが泣きだす。
声が漏れれば皆殺しになる。
親はどうするか。。。

ソフィーの選択。
ナチに「息子と娘、どちらかを助けてやる」といわれ、
苦悩する母ソフィー。それを楽しむナチ。
選べないなら二人ともガス室送り。
とっさに娘を差しだすソフィー。

そこに正しい選択はあるか。
合理的な選択が正しいか?

著者はこれを掘り下げる。
突き詰める。
息が苦しくなる。

感情労働 ということばも刺激的だった。
乗客の無理難題に笑顔でこたえなくてはいけないCA。
当初は嫌々だったが、次第にそれがなんでもなくなる。
どちらが本来のにんげんらしさなのか、、、

うわー。

武田鉄也さんのPODCASTで紹介されていた本、
武田さんは辛い話しながらわりと明るく話していたような気がするが、
いやいやほんとに重い。

考えるべきテーマなのだろうが、、、つらい。

 

 

はじめに

第Ⅰ部 価値と情動

第1章	立ち現れる価値的世界
 1 価値の身体的感受
 2 情動は価値への態度ではないだろうか
 3 身体の透明化

第2章	価値認識の究極的源泉
 1 価値は事実に付随する
 2 価値判断に情動は不要か
 3 情動の根源性

第3章	葛藤する心
 1 情動の合理性
 2 価値判断の体系性
 3 御しがたい情動

第Ⅱ部 道徳と情動

第4章	悲劇的ディレンマ
 1 正しい行為
 2 後悔と罪悪感
 3 悲しみと罪悪感
 4 意図的行為の可能性

第5章	道徳的修復
 1 どうしようもない悪
 2 赦し
 3 赦しえないもの
 4 それでも人である

第6章	道徳の二人称性
 1 足をどかせる二つのやり方
 2 理由と圧力
 3 二人称理由の権利
 4 反応的情動

第Ⅲ部 生きる意味と情動

第7章	感情労働
 1 感情労働とは何か
 2 隷属性
 3 自己洗練の妨害
 4 脱出の道

第8章	情動価と経験機械
 1 情動価とは何か
 2 奇妙な情動
 3 経験機械の謎を解く

第9章	自己物語
 1 物語とは何か
 2 人生と物語
 3 自己物語の客観性
 4 自己物語のフィクション化

あとがき
参考文献
索引