「山のオーラが続きましたが、

今日はルネッサンスの巨人

ミケランジェロの『ピエタ』のオーラを

話そうと思います。」

と、私が言いました。

 

 

 

 

「ミケランジェロは、

ルネッサンス美術の超有名人だよね。

『ピエタ』って言うのは

サン・ピエトロ大聖堂にある『ピエタ』かい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「そうです。

今回はその『ピエタ』のオーラです。」

と、私が答えました。

 

 

「で、どうだったんだい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「オーラは、これです」

と、私が説明すると

夫が黙って紙を見つめました。

 

 

 

「これって、あれじゃあないか。

ここまで、たくさん見てきたよね。」

と、夫がやっと言いました。

 

 

「そうなんですよ。

富士山やデナリ、キリマンジャロも

同じオーラでしたね。」

と、私が答えました。

 

 

「これはどう考えたら、

良いんだい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「もし山のオーラに、

神的なものを見るとしたら、

ミケランジェロは

彫刻で神を表現できたということですね。

『ピエタ』は一つの彫刻作品にとどまらず、

神そのものを表しているんだと思います。」

と、私が答えました。

 

 

「驚いたね。

そんなことが出来るのかい?」

と、夫が言いました。

 

 

「私も驚きました。

でも、オーラから考えると

『ピエタ』を観る人は

そこに神を見るのだと思います。

山に神を観て、

畏敬の念を覚えるのと

同じだと思います。」

と、私が話しました。

 

 

「すごいね。

そこまでのことが出来る彫刻家が、

ルネサンスには存在したんだね。」

と、夫が驚いたように言いました。

 

 

「『神のごときミケランジェロ』

ヴァザーリが言った通り

なんだと思います。」

と、私が話しました。