今日は、乗用車の定期点検でした。

 

 

「予約した時間が、もうすぐですから

出かけますね。」

と、私が書類を持ちながら言いました。

 

 

「そうだったね。

今日が点検の日だって忘れていたよ。」

と、夫。

 

 

「ほら、カレンダーに書いてあるでしょう?

今から出かければ、間に合いますよ。」

と、私が言いました。

 

 

「ところで、

この服で大丈夫ですかね?」

と、私が鏡の前に立ちながら、

夫に訊きました。

 

 

この頃、服を色々買ってみたのですが、

ナカナカ似合う服に出会えていないのです。

 

 

「ずっと、『着られれば良い』って気持ちで、

服を買っていたので、

似合う服が分からないんです。

パーソナルカラーの勉強をしたんですが、

似合う服が分かっていないんです。」

と、私がこぼしました。

 

 

「この間、

君が買ったリネンの服は、

『ちょっと外にはどうかな』って思うよ。」

と、夫が言いました。

 

 

「じゃあ、この半袖のニットは

どう思いますか?」

と、私が紺色のニットの裾を

引っ張りながら訊きました。

 

 

「それは大丈夫だと思うよ。」

と、夫。

 

 

「でもこれって、

白い縞が上だけにあるんですよ。

全体にあった方が良かったですね。」

と、わたしが言いながら

靴を履きました。

 

 

「マレーバクに、似ているんだよ。」

と、夫が後ろから言いました。

 

 

 

振り返ると、

まるで『ピッタリの物を見つけたぞ!』

と、言うように自慢そうです。

 

 

鏡に映った私は、

確かにマレーバクのお母さんのようです。

 

 

「確かにそっくりですね!」

私も思わず笑ってしまいました。