「今日は、ちょっと変わった場所の

オーラを観ようと思うんです。」

と、私が言いました。

 

 

「ちょっと変わった場所って、

どこなんだい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「長野県伊那市にある

『分杭峠』です。

ゼロ磁場で有名ですよね。」

と、私が答えました。

 

 

「昔、すごく騒がれたことがあったよね。

確かテレビで見た気がするよ。

病気が良くなるとか、

方位磁石がぐるぐる回るとかさ。」

と、夫が言いました。

 

 

「それで、どんなオーラなんだい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「こんなオーラなんですよ。」

と、私。

 

 

 

 

 

「真ん中に、

青と緑のオーラの線があって、

その両側に、

暗めの紫の丸いオーラがあるんです。」

と、私が説明しました。

 

 

「これってさ、

磁力線なのかな。」

と、絵をじっと見ていた夫が言いました。

 

 

「そうですね。

磁力線に見えますよね。

普通の磁力線は、

南北に伸びていますよね。

これが磁力線だとすると、

分杭峠では磁力線は

上下に伸びているんですよ。」

と、私が話しました。

 

 

「分杭峠には、

独自の磁力線が伸びているってことかな?」

と、夫が訊きました。

 

 

「専門家ではないので推測ですが、

あそこの断層の関係で、

強い磁力線があるんだと思いますよ。

だから、

方位磁石がグルグルなのかもしれません。」

と、私が答えました。

 

 

「オーラの色はどうなんだい?」

と、夫が訊きました。

 

 

「オーラの色は、

中心は青と緑の縦線です。

青のオーラは冷静で思慮深いです。

緑のオーラは愛とか癒しを表します。

丸い暗めの紫のオーラは、

神秘やカリスマとかスピリチュアルなことを表します。

ただ暗めな色なので少し気になりますね。

紫色のオーラは

闇落ちしやすい色でもあるんだそうですよ。」

と、私が説明しました。

 

 

「このオーラってさ、

前に聞いたダ・ヴィンチのオーラに似ているよね。」

と、夫が突然言いました。

 

 

「そう言えば似ていますね。

彼もカリスマ性をもって、

絵画によって人を惹きつけ続けていますね。

彼の魂も、

強い磁力線の持主だったのでしょうかね。」

と、私が答えました。