告白します | Mayu's doll

Mayu's doll

球体関節人形の制作&活動、日々のささやき

もう自分の為に、
人形を作ることはないだろう……

ここ2,3年くらいでしょうか?

自分のなかで、
乾いた隙間風を感じるような静かな変化がありました。


しかしながら、
この思いを、どなたへも話したことは無いにも関わらず。

ふわりと、
オーダーのお話がこの度、舞い込んできたのです。

ほんとうに思いがけませんでした。




前回のMayu's dollオーダーの際、
お受けする決断だけでさえ何年もお待たせしてしまったのですが。
(澄みません、あの頃は心身共にぼろぼろでした……)

今回のご依頼は、
わたしのお腹へ、すとんと落ちました。

新春より、新作の子の着手をいたします。







Mayu's doll* No.80「tete」
https://www.mayudoll.com/doll80.htm





そこで、冒頭です。
「人形を作ることはないだろう」ねぇ、どのお口が言ったのかしら?

はい。この口が申しました(笑)


追加オーダーであり、タイミングが良かったこともありますが、
一番の理由はご依頼主さまの笑顔でした。

喜ばれているのが、等身大に伝わってきたのです。

……さやさやと波打つ、我がこころ。




ここ数年、俯瞰するような感覚で、
自分の人形を、自分のわだちを淡々と眺めていました。

そのような私でしたが、
思いかけず、感動していたのと思います。

熱いものが全身にめぐるようなものではなくて。

聴こえるか聴こえないかの如くの、
密やかさで……

そして、鶴の恩返しのような崇高な気持ちさえ、
湧いてきました(笑)





もう、自分の為に人形を作ることは無くなりました。

少しはオトナになったのでしょうか?

ヒトガタを作らなくても、
生きてゆけることを知ってしまったので。
(……え? 問題発言?!)


ですがですが、、
どなたかが楽しみにして下さる限り、私は細く細く続けて参ります。

あなたの前で、お約束いたします。


少女人形作家 摩有