十一、退院座敷にどっかり座り、「よくも、まぁ、生きて帰れたものよ」と、じーんと来る。仏壇に線香をあげる。そして、じーと、亡き父母達の掲額写真を見入る。「俺は助けられたのだ。」と、大息をつく。そして全ての物に感謝したい気持ちが体内に満ち満ちて来た。この大病はまだまだこれからが大変だ。「家族に迷惑かけるなぁ。」と思うと、心寂しい思われてくるのである。