私は箱根駅伝が大好きで、我が家ではお正月の風物詩の一つです。

 

箱根駅伝の小説といえば、三浦しをんさんの

『風が強く吹いている』



この小説を初めて読んだ時は涙腺崩壊、とても感動したのを覚えており。

読後感が良く、名作の一つだと思っています。


 

アニメ化、映画化もされており、箱根駅伝が舞台の唯一無二の小説と思っていたので


先日、店頭で「箱根駅伝」というワードがタイトルになっている小説を見つけ、びっくりしました。

 

『俺たちの箱根駅伝』 池井戸潤 著

 

 


 

箱根駅伝が舞台の小説

しかも著者が池井戸潤さん


これはもう感動の予感しかない!読みたい!!

 

と思い、「ツタバ」で読んできました。



上下巻あり、2冊を一気読みしてしまいました!!

 


箱根駅伝は

本選で10位までの大学が翌年のシード権を獲得

それに

予選から勝ち上がった10校

の合計20校に

予選会で敗退したチームの選手によって編成される「学生連合チーム」が加わり

21チームが、1月2〜3日の本戦で戦います。

 

この本は、学生連合チームに焦点を当てたものとなっていました。


学生連合は、チーム、個人とも順位がつかないオープン参加となり、個人の記録も正式な記録として残りません。


ですが


強豪校ではない選手や、あと一歩で箱根駅伝出場が叶わなかった大学の選手でも、箱根を走るチャンスがあるわけなので、私は学生連合にも結構注目して観ています。


なので、普段あまり取り上げられない学生連合チームが主体となっていることに、最初から引き込まれました。


ちなみに私は(素人なので)記録に残らないのが納得いかない派です。

本にも「順位もない、記録にも残らない(のだから意味がない)」みたいな、軽んじる言い回しが何度も出てきましたが、学生連合の選手にももちろんそれぞれの背景があり、目標に向かって頑張っているわけなのにと、その度にイライラしました😡



また、箱根駅伝といえば

選手一人ひとり、詳細な取材のもとに放送されるエピソードが本当に素晴らしいのが持ち味ですが


この小説は、それを放送するテレビ局の人間模様も描かれています。

その視点からというのも新鮮に感じました。



ストーリー展開はある程度想像通りではありますが


とにかくそれぞれの人物描写がしっかりしているので、何度も涙腺が緩みそうになり(←家ではないので堪えました😅)、期待を裏切らない感動的な作品でした。


映像化、あるんじゃないかな…🤔


箱根駅伝ファンの方にもそうでない方にも

読みやすく、池井戸作品らしい勧善懲悪的な、読後感の良い作品でオススメですにっこり