2008年、美都子と清花は共に夫婦ぐるみで付き合ってきたが、突然に清花夫婦が遠ざかっていくようになり疎遠になる
残された一人娘の愛子に「岬へ行く」というメッセージだけ残して北海道へ行ってしまった
19年後娘の愛子の元に、清花から手紙が届く
2029年、日本人のノーベル賞作家が「岬」という言葉を残して行方不明になる。
美都子夫婦は、清花の突然の変貌が、清花が少し住んでいた信州で知り合った
「肇子(はつこ)」という女性の存在が関係していたことを突き止める
肇子と清花を喩えて
「草春の林床にひっそり花開くシュンランにも似ていて、目立たないがどこか高貴な感じの人」という
表現があり、
読んでいて、なんと静かで、おとなしくて、大和撫子のような感じかなと想像してしまいました
読み進むと
カムイヌフ岬という、北海道では、開拓されていない場所で、
帝国陸軍の闇の歴史として毒ガス製造工場の後、山本製薬会社の私有地になり、
戦後、原材料の供給が増えて、薬剤需要の変化により
岬への道が崩落して塞がれてしまい、誰も踏み入ることのない場所が、
関係していることが分かってくる
色んな人が足を踏み入れて、凍死、滑落、熊に襲われる
という恐ろしい惨劇があったことで、
ますます幻のような場所という
ほんとうにそこは存在しているのかという
イメージが深く残りました
謎解きのような、
少しずつ、明らかになる、関係していた人物を通して、経験談を聞き、
その地域だけの土の成分と薬草が作用するという
信じられないが
「静穏な生活」が得られる
こんな薬がもし手に入ったら、試したいと思いました。

