回江戸川乱歩賞受賞作品
田中古代子(1897明治30年〜昭和10年)鳥取県出身の女流作家、当時27歳の頃、娘の千鳥ちゃんと共に、探偵のような冒険をする内容です。
鳥取県気高郡浜村、横ニキロ、縦三キロほどの小さな集落に、
古代子と千鳥ちゃん親子と内縁の夫、湧島と古代子の母親と共に暮らしている
千鳥ちゃんは、日々感じたことを
ことばから唄にかえる才能がある
古代子は、女流作家として、たくさんの本や新聞の連載などを手掛けている
内縁の夫の湧島は世の中を変えようという信念を持って活動をする社会主義者の革命家である
親子は、鳥取に活動写真の怪盗ジゴマが来るのを聞き、観に行く
上映の途中に、突然座が出火して、舞台から本物のジゴマが現れ
隣に座っていた男を刺し殺してしまう
事件を目撃したことで、ジゴマに追われた親子は、知らぬ間に事件に巻き込まれる。
とても楽しみにしていた古代子と千鳥ちゃんのその時の心境で
鳥取駅に着いて、千鳥ちゃんは身体が弱くて咳が出やすいのも忘れ、唄を口遊みながら、胸を弾ませて古代子の手を取って走って座に向かう
とても心待ちしていた様子が残っていたのに、
真逆の結果で、逃げ帰ることになってしまい、ガッカリというより怖さが増しているのが伝わってきます。
その日から、ずっと誰かに狙われる親子だが
内縁の夫の湧島の逞しく頼りになる行動もあり
祭りの催しとして、女怪盗ジゴマとして、古代子が演じることが決まる
活動写真に合わせた、活弁士女怪盗ジゴマになって、悪の存在をあぶり出す
勇敢な女流作家のこばが、力強く発する
読んでいて、
活動写真の中に引き込まれた気持ちになり千鳥ちゃんと共に
とても想像力豊かな気分になりました。
千鳥ちゃんの最後まで手を抜かず、やり通した
小さな探偵さん
涙が溢れてしまいました。

