五感を通して
ほんとうのような、奇妙な内容ばかりで言葉巧みに恐怖を
口、耳、目、肉、鼻、髪、肌
から感じて、現実にあったように錯覚してしまう内容です。
食書
男は、本屋の近くの多目的トイレには入り鍵が開いていたので開けると
紙を食べている女性の姿を見てしまう
その女性は驚くこともせずに紙をむさぼり、放った言葉は、「紙を食べたら最後、引き返せなくなる」
と言ってトイレを去る。
その後、男は、寝ても覚めても紙を食べたらどうなるのかと
考え続けて、とうとう‥‥
耳もぐり
ある女性が行方不明になり、探していると隣りに住んでいた男性に話を聞く
隣りの男性の話は
ある日、人の耳の中に入る男性を見かけて、
耳に入るとどうなるのかという興味を持ち、その後、何百人もの耳に入り続けて、色んな人を渡り歩き行方不明の女性が今はどうなっているのかさえもわからない
自分が誰なのかもわからないが、この後も‥‥
喪色記
男性は、毎晩滅びの夢を見る
その夢は、灰色に染った世界で女の子だけが生き残っていた。
目覚めると“ざわめき〟が訪れる。
そのうち会社も行けなくなるが、身体的にも精神的にも異常が見られず、
規則正しく生活をしていた。
ある日、夜にコンビニに買い物に出て、目に異変を感じ、
右目から黒煙が出て、女の人が生まれてくる。
その後、二人の間に40年、子供も生まれ孫も生まれ、
とうとうあの夢の世界が現実に‥‥‥
どの話も、表現がリアルで、生々しい言葉が次々に
ほんとうにありそうで、一度、その体験を目撃したなら、毎日のように頭の中でループする
自分もその異次元な空間の世界に当たり前のように入ってしまう
世にも恐ろしい、内容ばかりで
ホラーそのものでした。

