19年前に「安全安心の町」を謳う町、鳩羽地区で、幼児誘拐殺人事件が起きる
3ヶ月後にその家の隣に引っ越してきた望月一家の失踪事件が発生した。
19年後その失踪事件の生き残りの女の子、望月麻希が
麻希の母親、良子の友人だった岩田善子の法律事務所に
自分の過去を調べて欲しいと依頼をしにやって来る。
その事務所で、何でも屋のような下請けの仕事をしている
真崎雄一と麻希がその町に行き事件の真相に乗り出す。
真崎は、4年前まである自動車会社で働いていたが、会社の整備不良に気づいていながらリコール隠しをしなくては行けない立場にあり、
そんな時に13歳の娘の絵里が学校でいじめに加担していたことで、首謀者にされてしまい、悩んで自殺をしてしまう。
そんな自分を許せない過去を抱えていた。
会社での立場や絵里の立場が、悪いことに加担してしていることだと分かっていても
自分を擁護してしまう行動に出てしまう
後で後悔しても、その時の立ち位置で悪に身を任せてしまう気持ちは、とても理解してしまいます。
「安心安全の町」の鳩羽地区は、
閉鎖された町での集団の異常な空気感があり
警察や市の人達も全てが狂ってる感が
漂っていて、
この町での悪さは、全てが無かったことになり
よく此処の住人達は、人間としての考え方が腐ってしまっているのに
平常心で町の外に働きに行けているのが不思議でした。
集団の恐ろしさが自然と悪の行動を引き起こさせてしまうという
人間の弱さのような
異空間の中での生き残る為の防衛心が自然に生まれてきてしまう
辛い内容でした。