相原孝之は、建築士で小さな会社の経営者である。

家族は妻の貴美子、中学生一年生の娘、美加、小学二年生の息子、康文の4人家族と康文だけに懐いてるペットの犬のコロがいる。


ある日、康文が車にはねられて意識不明の重体になる。


相原家は、

孝之自身の不倫、浮気を疑う妻の貴美子の反撃のような行動、娘の美加が学校でいじめにあっている状態が分かってきて

家庭崩壊寸前になっていた時だった


そんな時、康文の事故の後に、謎の認知症の老人が

家族の前に現れる。






謎の老人は、全く話をしないので名前も年齢も分からず

ホームに引き取られるが、相原家の玄関先に必ずやってきて立っている。


相原家の一員は、コロを始め一瞬で打ち解けてしまう。


最初は、孝之の小さい時に家族を捨てて他の女性と駆け落ちをして行方不明になっていた父親が現れたようにずっと思っていましたが、


とんでもないことが核心になった時は、

ビックリして

とても嬉しかったです。



この老人が相原家で料理をする姿は、日本料理の割烹料理展の料理人なのかと、思えるような手さばきがあり

出汁の取り方、野菜の切り方、魚のさばき方、味付けの仕方、盛り付けの仕方など、

目を見張るほど驚きでした。


煮物に添えてある、柚の皮の葉っぱのような形の意味だとか

が分かってきた時は、もう涙腺が止まらず、感動してしまいました。


孝之、貴美子、美加、コロの家族だけが理解出来る謎が解き明かされて、

康文が目を覚ました時の準備が整ったように感じました。


家族間で起こった不思議な出来事でしたが、こんなこともありうるのかなぁと、嬉しい気持ちで読ませて頂きました。


 

 

 

 


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