北海道中央大学病院の循環器第二外科科長の西條泰己(やすみ)は、「ミカエル」というロボット支援下手術の第一人者として働いている


大学病院では、「ミカエル」を推進している為に西條の手術を応援していた


そんな時にドイツ帰りの天才心臓外科医の真木が赴任してくる


西條は「ミカエル」を絶対的存在と信じて手術をしていたが、

知人の医者が自殺したことで、少しずつ「ミカエル」が関係しているのか疑問を抱く。


医者としての人生が翻弄されてしまう内容です。






難病の心臓疾患の少年の治療方針で、西條と真木の二人は議論し

二人で手術をする。


その後西條は退職届けを出す。



心臓の手術で、機械弁と生体弁がある


機械弁は人工的な物を取り付けることにより

リスクとして血栓症にならないように血液の凝固を防ぐために「ワーファリン」という薬を飲み続けなければならない


生体弁は、機械弁よりは、耐久性が落ちるが、「ワーファリン」は、飲まなくてよい


少年の手術で「ミカエル」を使った人工弁置換手術の途中から

開腹による弁形手術に切り替えて

対立する二人ではなく助け合う共に主治医の平等性が感じられた橋渡しのような

大手術があり


手に汗が出てきて、とにかく少年が助かって欲しいと祈るばかりでした。



「ミカエル」の不具合に気付いた西條の心情は、

絶対的存在の「ミカエル」に裏切られたことで、自分の羽がもぎ取られたような感覚が伝わってきます。



医療に携わる人達が、助けようと最先端の機械と、最先端の治療方針で、私生活を犠牲にしてでも

全力で向き合っておられる姿を見せていただきました。


一方で経営者側が失態や不具合等の隠蔽をしていたことが原因で、

患者の命や、携わっている関係者の社会的権威が落ちたりして危険が伴ってしまう

取り返しがつかなくなる、という認識を持って

企業と病院や個人との癒着は、

クリーンな関係であって欲しいです



いつかはまた、西條の復帰する姿が目に浮かぶようです


一人一人の患者に向き合ってくださるお医者さん、関係者の方々には、頭が下がります。