大手出版社「週刊春潮」の副編集長をしている

志賀倫成(しがみちなり)の

大学生の息子が

教科担当している女性の教授に恋心を抱き、ストーカーの果て、無理心中を迫り、

教授夫婦を殺して自分も自殺をするという事件を起こす。


その事件から志賀の生活は、

一変してしまう。

社会的に抹殺され、妻は離れていく


息子が道連れにした両親を殺されて

残された中学生の女の子 星野奈々美からは、恨まれる。





志賀は、

今までの自分の仕事が、

他人のプライバシーを世間に晒すことが天職のように思い

今の地位を高めてきた


なのに、

息子の事件以来、逆の立場になって

今まで気づかなかったことが反省となって頭をよぎる


スキャンダルのありそうな人物に対して

「わたしはともかくあなたを批判しています」

「〇〇に申し訳ないと思わないのか」

「良識に照らし合わせていかがなものか」

といった

言葉を何も考えずにインタビューして記事を書く


卑劣な野次馬な気持ちを正当化して「正義」という言葉で


記事を書いていた


と、

反省しつつ

これからどうすれば、

と、

考えて考えて志賀が成長している


おじさんになっても、いつでも人間性は、向上出来るんだなと、思いました。



たくさんの善き市民面している1人1人の常識人という人間が

抵抗出来ない弱者には、平然と唾をかける

という人の世を見たような

戦慄の走る世の中が現実なんだなと


明日は、我が身かも

という怖さに

背筋が戦慄しました。




被害者家族と加害者家族の仲は、とてもまじ合うことのない者同士だと

思いながら


奈々美ちゃんを、身体を張って護り抜いた志賀


だんだんと志賀と奈々美ちゃんの心が近くなってくる様子があり

いつかは、親子として暮らすのかな

と、

涙腺が緩んでいました。