高級住宅地と呼ばれている「ひばりヶ丘」で、妻がエリート医者である夫を殺したという事件が起きる。
ひばりヶ丘は、急な坂道を上がった所の住宅地になっていて世間からは、特別な人しか住めないと思われていた。
事件の当事者の夫婦の残された三人の子供達の髙橋家
と
髙橋家の向かいに住む余った土地を購入して、小いさな家を建てて住むが
中学受験に失敗した娘が家庭内暴力、
現実逃避しているパートの母親、
家族のことは何も見ないようにしている父親の遠藤家
と、
その隣に昔から住んでいて、いつも覗き見をしてて、うるさく言ってくる専業主婦のさとこの小島家
の3家族の日常から
地理的に坂道を上らなくては、家に帰ることが出来ない現実があり
徐々に、気づかずに心が壊れていく内容になっています。
お互いに家の様子を知っていたのに見て見ぬふりしていたのが
事件は遠藤家の家庭内暴力が発端のような引き金があり、どうしようもない所まで行きついた
限界に大人も子供も
坂道を上がったり下がったりの毎日から身体の中心が定まらなくなり
心を歪ませてしまう場所のように感じられました。
観覧車のような高い所から見下ろせば、
どんなに高い場所に家が建っていても、
同じに見えてまう
ちっぽけなプライドは、心を病ますだけで、
世間の目に惑わされずに送れる生活が保てれば
毎日の悲惨な現実があっても
見栄を捨てれば
家族同士なんとかやって行ける気がしました。