入江冬子は、校正の仕事をしている。

人に対して言葉を発することが出来ない性格で、

いつも一人で部屋に閉じこもって仕事をこなす日々を送っていた。


自分の誕生日の日だけは、真夜中に光の方向を辿りながらの散歩が習慣になっていた。


仕事の時以外は

少しずつお酒を一人で飲むようになっていく。



道を歩いている時にカルチャーセンターの雑誌を渡されて

その場所を見に行った時に、

三束さんという、年配のくたびれた格好をしている男性に出会うが

何度か会って別れがくる。





お酒を飲まないと自分が何者か分からなくなってしまうとこまでアルチューになってしまい

一人でいる寂しさから呑んで紛らわしている生活で精神が保たれていたのかなぁと感じました。


冬子の頭の中から

校閲の仕事から文字が色々浮かんでくる想像の世界が、

あらゆる表現となって飛び交っていて、

言葉は、漢字の読み方、ひらがな、前後につく文字で大きく変わり

宇宙を彷徨うような気持ちで飛んでいるような


空想の世界がとても不思議でした。



くたびれた男性の三束さんとの出会いから

喫茶店での会話や最後の食事は

冬子にとっての人生の色付けとして、


これからの人生を考え直す良い経験で誰かと出会い、そして別れは、


生きて行く上で、

良い思い出として記憶に残っていて


光を辿る真夜中の散歩が日課になった冬子が、

以前とは違い明るい気持ちで前向きになって歩いている光景が目に浮かんできました。