舞 の父は、十返舎一九(じっぺんいっく)という「東海道中膝栗毛」という有名な本を世に出した偉い人である。

今は年齢的に筆がはずまず、毎日酔い潰れては怒鳴ったり、好きかってをして暮らしている。

 舞の母親(一九の妻)と、

 舞の夫「一九の弟子の今井尚武(いまいしょうぶ)」と、

 舞の幼なじみのお栄(葛飾北斎の娘)と、

 舞と尚武の子供として育てている(一九の浮気相手の子供)


の5人で暮らしをしている。



舞が踊りで弟子をとって生計を立てているが、一家は火の車で、借金まみれである。


舞は、いつも皆んなの尻拭いをして、きりきり舞の毎日を送っている。




一九と尚武は、

収入はなく二人共飲み放題で、色んな人を巻き込んで、どれだけの迷惑をかけているのか、という実感を感じていない。


あきれるくらいの、やりたい放題は、何を言っても直らないので、

舞の気持ちが、痛いほど分かります。



一九は、人に対しての警戒心をまったく持ち合さない性格で、

その代わりに悪い人も、仲良くなるので

泥棒だった人が、恩返しにやってきた時は、

一九さん、「見る目あるねー 」と、

思わす呟いていました。


それぞれの個性が浮き彫りで、

中でも葛飾北斎の娘の、お栄は自分中心で、

あまり、ことばを発っすることはなく、河童や蛙などの奇妙な絵ばかりを描き、

独特の気持ち悪い性格を引き出して、面白い人間像になっています。


それ以上に

一九の行動は、もっとびっくりしてしまいます。

飲んだら、誰が誰だか分からずで、通行人も巻き込んで、大判振る舞い、

気ずくと、一晩で50両の借金をしてしまう。


とんでもない太っ腹な性格だなぁと、感心してしまいます。



舞にとってのこの家族は、めちゃくちゃな行動を起こす人達でも、

愛情たっぷりに、頼ってこられて、ほっとけない、大事なかけがえのない家族なんだなぁ

と、

しっかりと伝わってきます。


奇人変人の家族でも、しっかりとした絆の強さを感じました。