千駄木(せんだぎ)町の角に心町(うらまち)がある。


心町(うらまち)には六兵衛長屋がある。そこには、六兵衛が残した妾 りく とその他に3人の妾が住んでいます。4人とも、共通して不細工な顔をしている。

六兵衛が死んで3人の妾達の面倒を見ることを、決断したりくの、その時の心意気は尊敬に値します。


りくは、小さい頃から、お多福顔だから不細工と言われ、身売りも避けられ、親からも疎ましく思われて育った。

唯一おばあちゃんからは、正反対の考え方で、お多福顔は、必ず幸せになるよ、と言われ、小刀の使い方も教えてもらっていた。

小さい時のおばあちゃんの小刀使いが、勝手に身に着いていたんですね。


最初は、閨棒(ねやぼう)に彫る仏とは、不思議でしたが、色街ならではの物で、

勝手に木の棒をみると、小刀を手にして、仏を掘ってしまうとは、とても器用です。

仏を彫ることで、収入を得られることを知ったりくは、男に頼らなくても生きていけると、いう自信がついた時は、嬉しかったでしょう。

(今でいう、手に職を持つという意味です。)

そして

自分の幸せは、二の次にして、他の3人の妾達の面倒を見ていく決心した。


お多福顔は、幸せを招き、皆んなが幸せになる。

4人の妾達の賑やかな話し声が、聞こえて来るようです。