引き続いてステージ編です。
大阪の24日の日没は18時50分ごろでした。
ゆっくり薄暗くなっていたことに慣れていた目が気がつかなかった私でしたが、会場に『HOPE』の光が灯ったとき、思った以上の暗さのなかに居たことに気がつきました。
その光が希望であるならそこを目指したいそんな気持ちになりました。
闇が深くなればなるほど灯りは鮮やかさを増していきました。
〝生〟はそんなパラドックスや矛盾に満ちているのかもしれません。
舞台にはエンプティーテーブルセレモニーの用意がなされ、私の歌はそのセレモニーに繋ぐようにとお話をいただいておりました。
この一節から始まります。
『この小さなテーブルは
がんを告知された人、そして、私たちが、
ルミナリエのともしびを捧げている人たちのための席、エンプティー・テーブルです。
この、尊厳と名誉の象徴である椅子に座る人は、いません。
私たちの愛する人は、ここに来ることができなかったのです。』
私の大切な人も何人も癌に罹患され現在も戦っていらっしゃる方、中にはこの世を去ってしまった方もいらっしゃいます。
この夏、大切な友人を亡くしました。
最後までその人らしい輝きで生を全うされましたがもう二度と会えないという喪失感は頭で考えてどうすることもできません。
私は想い出を語りながら涙をこらえることがこの会場では出来ませんでした。
歌う私を応援してくださっていたその方々も、きっとこの会場のどこかにいてくださるという思いで精一杯歌いました。
約30分のステージの後はエンプティーセレモニーに移りました。
トーンチャイムの美しい音色の響くなか
イベントの関係者代表の小中学生を含む数人で、エンプティーテーブルの詩を一節づつ朗読しました。
セレモニーの最後はトーンチャイムに合わせて
『涙そうそう』を歌わせていただきました。
ガン患者さんと支援者の方、おひとりおひとりが主役のイベント、リレー・フォー・ライフ・ジャパン。
日本では48箇所で開催されています。
もっともっと拡がりと認知されていくことを願います。