今、思い返してみても。
あの頃は、我ながら派手だった。
考え抜いた週末の朝、たった一枚の小さな。
フェルメールの絵を、観たいがためだけに。
上空を正規料金で往復し、正規料金で一泊し。
高層階の窓から、都会の夜景を眺めつつ。
「 あぁ、これで来月は一か月タダ働きかぁ~ 」
と、電卓を叩いた夜もあった ![]()
間違いなく、私個人のバブル絶頂期だった。
それから何年か経ち、中島健人くんが ![]()
2019 年 6 月、一人で NY へ飛んだと聞いた。
OFF の 3 日前に、突然思い立ったという。
スケール的には、雲泥の差があるけれど。
「 みんな思うことは同じだなぁ 」
と彼の事後報告を読み、思った。
そこへきて、今この状況である。
あのときの決断は、間違いじゃなかったね。
と、君と笑い合いたい。
国内線なら、全国各地に何便も運航している。
もちろん自分自身も、万全の対策は取るけれど。
それでも、決して穏やかではない地域から。
海峡を飛び越えて、不要不急の移動は ![]()
やっぱり、心苦しいわけで ![]()
今は TV の、二つの番組で週に 2 時間。
ゆったりと、家でコーヒーを飲みながら。
かみ砕いた解説をお供に、美術館の中を。
ていねいに、案内してもらっているのだ ![]()
そんな丸二年間の我慢と、 3 年目に入っても。
一進一退、未だ先の見えない現状を踏まえ。
デジタルアートあり、ヨーロッパ絵画あり。
つるりと乳白色の、ローマ彫刻風あり。
この春、君たちの美術館。
SZ MUSEUM ![]()
が完成し、こちらから足を運ばずとも。
私たちの部屋に、まるごとやってきた!
Are you ready?
と、黒革の光沢が私たちに手を差し伸べる。
壁面には、何枚ものバロック絵画が並び。
深い奥へ奥へと、私たちをいざなう。
開催期間は、 2023 年 3 月 31 日までだよ。
期間終了後は、そのまま無期延長するもよし。
閉館し閉じて、書棚に収蔵保存するもよし。
一年かけて、ゆっくりじっくりとご堪能あれ。
と、君たちが見据える。
私たちは、次のドアノブに右手を添えた。
細く開いた隙間からは、明るい光が差し込み。
なにやら、楽しそうな笑い声と ![]()
漂ってくる、薫ばしいいい匂い ♡
![]()
![]()
![]()
誘われるままに、そっと扉を開き覗き込むと。
目の前に広がったのは、雲ひとつない青空と。
深呼吸をしたくなるよーな爽やかな木漏れ日と。
そして、振り向いた君たちと視線が絡んだ。
elcome to SZ! ![]()
とびきりの笑顔と、一緒に飛んできた。
歓迎の声は、決して空耳なんかじゃない。
mayu.
