入社してから数年、俺は中堅営業マンとして毎日奔走していた
いつの間にか営業部のエースと呼ばれアイツと一緒に突っ走っていた
水野悠嘉……共に営業部に配属されて今では良きライバル、良き仲間だ
あの飲み会の翌日、会社で会った水野は何やら俺を睨み付けていた
俺、何かやらかした?
ちょっと不安になって給湯室で出くわした時、声を掛けてみた
『………あのさ………水野くんだよね?俺、君に何かやらかした?』
「っ!?……おっ、お前っ……何も覚えてないのかっ!?」
………やべぇ……本当に何かやらかしてんだ……
夕べはちょっと飲み過ぎた記憶はある……俺、酔ってコイツに何か暴言でも吐いたのか?
『ごめん、覚えてないんだ……俺、君に失礼な事言ったのかな?だったらごめん、ほんとごめんっ!』
深々と頭を下げる俺に水野は困惑したようだった
「………杉下………ほんとに覚えてない?」
頭上からちょっと不安げな声
『………ごめん……かなり酔ってたみたいで………』
「…………だったらもう良い………あんまり……飲み過ぎるなよ……」
そう言い残して給湯室を出ていく水野の後ろ姿はちょっと寂しそうで……
あの時、俺が水野に何を言ったのか……水野は未だに教えてくれない
そんなに酷い事言ったのか?