【複製】野呂追悼・・そして『日本玉砕』 | 迷えるオッサンの老惨禄

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チェンマイ18年の日誌を中心にやってきましたが、2021年9月帰国、タイトルを変更したいました。

野呂追悼・・そして『日本玉砕』
 
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10月はどうも、たった一日しか会えなかったのが残念ですが・・毎度のことで。  お陰さまで歯の方もほぼ完了、糖尿の方は未だ長い付き合いになりますが、日本に帰るほどの緊急性はありません。
 
さて本日は戴いた文庫本「失われた兵士たち」を読了、大変面白く感動した事をひと言お伝えしたくメールしました。最初は飛行機内の時間つぶしにが動機でしたが、意外に面白く引き込まれてしまいました。
 
野呂さんの作品というと繊細で女性的なイメージがあり、それがSちゃんに代表される女性ファンの多さと関係しているのだと勝手に思い込んでいました。ところがこの「失われた兵士たち」はそんな私のイメージを一掃、衝撃すら受けるほどの硬派で深い内容でした。
 
特に日本の有名作家の戦記モノは勿論、埋もれた無名兵士の戦記まで読破しての太平洋戦争の考察は凄いという他はありません。かの司馬遼太郎が書こうとして書けなかった「坂の上の雲」の続編すなわち太平洋戦争がどうして書けなかったのかがよく分かるとともに、ひょっとして野呂さんが今生きていれば書けたのではないかと残念に思いました。
 
わたしたちは実に素晴らしい偉大な作家を失ったのではとしみじみ感じた一日でした。Sちゃんの一層のご研究を期待しています。
 

 
上は先日送ったEメールで、相手は以前野呂邦暢『鳥たちの河口』で紹介した野呂邦暢研究家のSちゃんである。
 
普段小説の類は滅多に読まない私だが、この野呂邦暢だけはSちゃんの押し付けもあって読む機会があり、今回は452ページもある文庫本『失われた兵士たち』を読了した。
 
内容はカバーに「日本人と戦争」とあるように“日本人にとってコテンパンにやられたあの太平洋戦争とはナンだったのか有名・無名の戦記500冊を読破して考察した大変読み応えのある力作であった。
 
日本の敗戦をコテンパンのひと言で片付けたが、開戦直後の真珠湾奇襲の成功を除けば半年後のミッドウェー海戦からは敗走を重ね、翌年からはアッツ島・ガダルカナル島に代表される無謀な玉砕(全滅)戦争を繰り返してきた。
 
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さらに決定的となったのは3年目のフィリピンでの敗北で、海・空軍とも壊滅する中で神風特攻隊による自爆テロ(人間爆弾)=自滅作戦以外に打つ手は無く、4年目は東京大空襲を初め全土の主要都市が丸焼けとなる中、同6月には銃後の婦女子を巻き込んだ沖縄ホロコースト(殲滅)戦争が挙行され、そして同8月の広島・長崎を死滅させた原爆投下で、日本は開闢以来の屈辱的無条件降伏を受諾して見せしめの東京裁判でジエンドとなった。
 
以来日本は去勢された従順なペットと化してアメリカの事実上の占領下に置かれ、今なお米軍が沖縄を中心に東京(横田」・横須賀・佐世保その他全国に駐留、平和憲法を押し付けられて軍隊は消滅したはずなのにいつの間にか米軍の要請で自衛隊が発展、2度と戦争しないと交戦権を放棄したのに集団的自衛権があると嘯いて戦争回帰法案が可決されちゃったのである。

いずれにせよ日本はこの戦争で敗戦を終戦と誤魔化して曖昧にしたように徹底した反省が欠如、天皇を初め戦争を遂行した責任者は誰も責任を取らなかったことが今日の原発事故・原発汚染水の垂れ流しなど誰も責任を取らない無責任国家体制が常態化してしまったようだ。
 
この本を読んで日本は敗戦の徹底した反省が出来ていないことを痛感、ノモンハン事件の反省が無いままガダルカナルやインパール作戦で自滅自爆を繰り返してきたように、このままでは日本は再び同じ過ちを繰り返すことは確実のように思える。
 
日本戦争回帰の中心にいた安倍ちゃんは昨年7月凶弾に倒れたが、跡をついだ増税メガネの岸田君・何をトチ狂ったか『反撃能力』を持ち出して狂人金正恩に対抗,耄碌バイデン爺ちゃんに擦り寄って核兵器購入を言い出さなきゃイイが・・・
 
 
 
 
 
★上の習字[日本]はわが大阪の孫(現高1)の(小3)時代の作品である・・・戦争に行くような事は無いと思うが・・もうすぐ私はバイバイ去らば・・・ちと不安である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちゃんちゃん