クリミア半島のお話(1)腐った海と高級リゾート | 迷えるオッサンの老惨禄

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チェンマイ18年の日誌を中心にやってきましたが、2021年9月帰国、タイトルを変更したいました。


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黒海に望むロシアのリゾートで開催されたソチ五輪が終わったと思ったら、すぐお隣のウクライナでは親ロ派のヤヌコビッチ政権が崩壊、政敵として投獄されていた親西欧派の美人元首相チモシェンコ氏(写真)が釈放された。

そして本日27日ウクライナでは親西欧派連立政権が発足したが、ロシア人が多数を占めるウクライナ南部のクリミア半島(同自治共和国)の首都(シンフェロポリ)では住民が議会・行政府・国際空港を占拠するなどタイ並みの暴動が発生する分離独立運動が勃発している。

タイにはタイ人なりの一般常識では理解できない事情があるが、クリミアにはクリミアなりの事情があるわけで、どんな事情なのか覗いてみようと思った次第であるが、簡単にチョロチョロパーでは済みそうにもなく2・3回連載でやってみる予定である。
 
 
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先ずクリミア半島はどこにあるかだが、上の地図をご覧ください。黒海の北部に突き出たひし形の半島で、内側には浅い内海のアゾフ海があってドン川・ボルガ川を通じてロシア内陸部へと結ばれています。
 
さて半島の北部ウクライナと結ばれた部分を見てください。

ウクライナと結ばれた幅わずか5kmほどのペレコープ地峡を境に、東はアゾフ海、西からは黒海の湾入が深く入り込んでボロボロに破れた海の残骸(湖沼群)がありますが、そこに「腐海」の文字が見えるでしょう。

「腐海」つまり外海から隔てられたこれら海の残骸湖沼は文字通り腐敗した海で、夏になり水温が上昇すると不快な臭気が発生するため、現地語ではシーバス海すなわち「腐った海」という異名がつけられているのです。

こんな地名滅多にないでしょう、クリミアとはあまり関係ないけど是非寄り道して紹介したかった「腐海」でした・・さぞかし臭いんでしょうねえ。
 
 
さて面積は2万6,100km2で、九州の7割ほどの広さで、人口は234万人(2010年)で宮城県とほぼ同じ規模です。クリミア自治共和国の首都は内陸部のシンフェロポリ(人口36万)ですが、半島最大都市は南西部の港湾都市セバストポリ(人口38万)で自治共和国には含まれません。
 
イメージ 3地形は黒海に沿う南端部のヤイラ山脈(東西180km・最高点1545m)を除いては平坦なウクライナから続く大草原地帯からなっている。

ところでセバストポリ・ヤルタなど黒海沿岸は背後のヤイラ山脈が北風(寒気)を遮断する旧ソ連最温暖地で、帝政ロシア(ロマノフ朝)時代から「ロシアのリビエラ」として知られる高級リゾートとなってきた。
 
なお、ヤイラ山脈は東はカフカス山脈(ロシア)、西はバルカン山脈(ブルガリア)・トランシルバニア山脈(ルーマニア)へと連なるアルプス=ヒマラヤ造山帯の一部で、東はヒマラヤを経てチェンマイ西山連山へと続いている。
 

古代史まで終わろうとしたがやや無理があり、本日コレまで・・明日は休まず更新の予定です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちゃんちゃん