東京への旅行から帰ってきた友人が、日本のお土産といって椿油を持ってきてくれた。
椿油のパッケージを見て、幼い頃母の生家に行った時のことを思い出した。
母の生家に行ったのはお盆休みの頃で、親戚が集まってお墓参りにも行った。
墓所には直径1mくらいはある木があった。
後になって、その木は実は椿の木で、
母の何代前か知らないが美髪自慢で白髪がなかったというおばあさんが根元で眠っているのを知った。
人間一人を肥しにしたせいか、葉っぱはつやつやと厚く、お彼岸の頃になる椿の実は5、6センチはあった。
もう一つ、そのおばあさんは椿の実がなったら油を絞って髪につけるよう遺言したそうだが、私の知る限り誰も実行していなかった。
(注:やはりおばあさんを肥しにした椿の実ということで、皆口には出さないが顔が

となっていたので、子供ながら誰も実行しない理由は空気でわかった)
今思うと、髪の毛自慢のおばあさんは椿の実になって生まれ変わって自分の残した家族やこれから生まれてくる子孫と一緒に毎日を過ごしたかったのかもしれない。
