現在の中国はバブルがはじけて、失業者が増えて景気が冷え込んでいる。

一番の要因は不動産価格の下落と株式市場の低迷で、

損失を抱えた個人投資家の数がとんでもなくいることである。

中国には個人投資家が2億2000万人余りいるが、

皆それなりのダメージを受けている。

 

1990年代、日本のバブルがはじけたときの状況に酷似している。

私も新日鉄の株240万円(株価900円)で購入した分が、

数年後に株価100円までなった記憶がある。

バブルが崩壊すれば、損きりした方がプラスなのであるが、

今の中国の個人投資家も逃げ切れずに茫然としているのだと思う。

 

現在の中国人は投資を控えている。

投資を控えて貯蓄する姿勢に転じたことで、景気低迷がマインドを悪化させ、

悪化したマインドがさらなる景気低迷を招いているのである。

 

中国の現状から考えたことであるが、

やはり日本人は貯蓄から投資に転換すべきであり、

景気を上げるためには投資の資金は必須であると思う。

とりあえず日本国民が財布を緩めなければ、景気が良くなるはずはないのである。

全ての国民が投資をするのは難しいかもしれないが、

景気を上げるためにはやはりお金が動かなくてはどうしようもない。

 

投資が怖いと言っているようでは、いつまでたっても景気は上がらない。

景気が良いから投資をするのではなく、景気を上げるために投資をするという考えが

有っても良いと考えている。

今、日本株が上がっている要因には中国への投資資金が日本に向かっていることが挙げられる。

世界の投資資金はシビアな目で観察され、動いている。

日本に投資資金が向かってきているのは、大きな転換点であるし、日本経済にとってチャンスだと思う。