ネット婚サイトで知り合った42歳の警察官。
「女性には尽くすタイプ、専業主婦でいてほしい、男性が稼いでくるのが当たり前」
と近年まれに見るマッチョな考えの持ち主だった。
年収が高く見た目もいい方なのになぜそんな好条件で42歳まで一度も結婚してないのかと不思議に思い、交際暦を聞いてみたら8年同棲していた彼女がおり、別れたからだそうだ。
理由を聞くと、飲んでいた時に子供の話になり、彼女が「子供ができなかったら別れる」と言ったことで
「じゃ俺は子供のためにしか存在してないのか」と思うと気持ちが萎えてしまったとのことだった。
その後シラフの時に話し合ったけど、彼女は「子供が夢だから」と譲らず別れることになったそうだ。
なるほど。
8年付き合って子供ができなかったから「もう別れるべき」と決心した上で放った言葉だったのかも?
その彼女さんはできちゃった婚でないと結婚しなさそうだ。
それにしても8年は長いな、と思った。
彼とは住んでいる場所が遠いのでしばらくは電話でやりとりしようということになった。
話してみるとお喋り好きな人で、マシンガントークだった。
―ここでやりとりしてた女性で変わった人がいた。
29歳で美人だったんだけど全然かわいげがない。
話してみると楽しいんだけど「私は結婚は難しい。今まで一人もお付き合いしたことがない。一人でいるのが好きで男性に興味がない」と言っていた。
それなら何のために登録してるんだよって話。何を考えてるんだろう?
という内容だった。これに対して私は
趣味が充実している人なんじゃない?
美人さんならモテるので焦ってないけれど、さすがに29歳って年齢だから一応婚活してるだけだと思う。
そういう女性はよほどの男性じゃないと難しいのかも。本人自身分かっているみたいだし。
と答えた。
すると、その後もずっとぐずぐず悩んでいて、さらには話してる最中に
「本当は今日彼女とデートする予定だったんだけど彼女から連絡がなかったからこうやって家にいるんだ」と言い出した。
「へぇ、そうだったんですね・・・」と軽く流したが正直いいかげんにしろと思った。
しかし彼は全くこちらの気持ちを顧みずに、その後も延々30分間彼女のことで堂々巡りしていた。
さすがに我慢できなくなって
「ちょっと待って。今私と話してますよね?私のことで何か質問ないですか?」と言った。
しかし特に質問がないようで黙ってしまった。
おーーーい
何となくぎこちない雰囲気にしてしまったので、趣味の話をしてみる。
彼は特に興味がなさそうで何も掘り下げられることはなかった。
もしや合わない?
スカイプを切った後に、メールを何度かしたが返事が全くなかった。
さすがにこれじゃもうダメだろうと思って「さっきは気まずい雰囲気にさせてしまってごめんなさい。もしダメならダメと言ってくださいね」というメッセージを打ってしまった。
しばらくすると「ごめん、寝てたよ。話しやすかったから大丈夫だよ。今後ともよろしくね」とメールが返ってきた。
単なる私の早とちりだった。
また別の日、ラインで「もう婚活疲れた」という内容のメッセージが入った。
彼「マヤさんにも迷惑をかけてると思う。もうあのサイトをやめようと思う。自信がない」
マヤ「そうなんだ、なんで自信がないの?」
彼「先にこうやって話だけしてるじゃない?もし会った時にアウトだとしたら後は容姿の問題ってことになるよね。それが怖い」
マヤ「誰でもそうだよ。容姿っていくら自信があっても相手の好みがあるから仕方ないよね」
彼「オレは自分の容姿に自信がないんだ。小栗旬に似てるって言ってくれる人がいるけどそんなのはちっともアテにならないね」
―自信がないといいつつ、なんだそのアピールは。ミサワか?
残念ながら小栗旬は全くタイプじゃなかったけど別にそれでイヤになるということはないので
マヤ「小栗旬ならばカッコイイじゃん!誰かに容姿を否定されたことがあるの?」
彼「いや、ないけどなぜか自信が持てないんだ。オレはネット婚活は向いてないのかもしれない。精神的疲労感が大きい」
マヤ「それならやめた方がいいかもね。もし会ってみてお互いよかったらどっちにしろ卒業できるわけだし」
彼「マヤさんには向いてるんだろうね。
オレはお見合いパーティの方が向いてるかも」
マヤ「なんで?パーティ参加したことある?もっとシビアだよ」
彼「パーティならばカップルになった時点で容姿はクリアできてる。中身には自信があるのでそれが先にクリアできてると安心。だからオレはパーティの方が向いてる」
―今後はパーティに参加する、ということだろうか?ならば私は何?マヤ「えーーと、もし私のことを断りづらかったら断ってくれていいんですよ?」
彼「は?そんなわけないじゃん。気がなきゃわざわざこんなやりとりしないよ」
マヤ「私は大石さんとのことを前向きに考えてるんですが、パーティの方に目が向いてるようなのでそう思いました」
彼
「前にも『ダメだったら言って下さい』ってメールが届いたけど、なんで何でもマイナスに捕らえるんだい?何かトラウマでもあるの?」
マヤ「確かにメールが来なくてフェードアウトされたことがトラウマになってるかもしれません。早とちりしてごめんなさい」
彼「さっきもなんでそんな攻撃的なの?もっと言い方があるでしょ?こっちは突然のことでびっくりしちゃうよ」
マヤ「ごめんなさい。他に言い方があったと思います。ただ明らかに私のことは眼中にないような印象がありました。他の婚活相手のことを話したり、私とはあのサイトで出会ったのにそれを否定してパーティがいいというので・・・」
彼「もし君のことが嫌いならばはっきり言うよ。
ネガティブでちょっとついていけない」
マヤ「私はネガティブではないですよ。前向きに大石さんのことを考えてます。ネガティブな話をしているのはどちらですか?」
彼「ほらまた攻撃的だし。あれは話のネタでしかないよ。これを言ったらダメだとか言われると話す内容をいちいち選ばなくちゃならなくなって気を許せないよ。彼女には何でも話せるような人がいい」
自分のことを完全棚上げしてかなり話通じない人だなと思ったが、これでは終わってしまうので丸くおさめようとした。
マヤ「まだお互いのことがよく分かってないから誤解が生まれたけど、今回のことで少し大石さんのことが分かりました。これからたくさん話をすればもっと理解できると思います」
彼「そうだね・・・」
翌日、彼のラインのIDがなくなっていた。ブロックされたのではなく、IDが消滅していた。
何か説明があるのかと思ってメールを待ったが音沙汰なし。
終了。
話の合わない人で疲れた。
彼の悩みを解消してあげて他の楽しい話題に移ろうと努力しても空しく延々と自分の悩みを吐き続ける。
話をしていて楽しいと感じず「面白くない」という感情しか芽生えなかったのでどうせ続かなかっただろう。
彼は自分で「中身に自信がある」「オレは彼女に尽くすタイプ」と言っていたけど、あまり説得力がなかったなぁと思った。
最後のラインID削除には何の意味があったのだろうか?
婚活サイト用に作ったIDだったのだろうか?
婚活サイトがダメでも、パーティに参加して自分に合う女性が現れるといいのだけどね・・・。
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