最近すごく気になる存在が、メキシコのウイチョール族(Huichol)

メキシコを旅した方なら一度は目にしたことのある、カラフルなビーズの置物やアクセサリー

このビーズのものたちは、ウイチョール族というメキシコの先住民の人たちが作り出したアートです

その細かさにビックリしたことのある方は多いと思います

私もその1人

こんな感じの置物たち




この模様の細かいこと!!
ビックリです

これ、ひとつひとつ手作業でビーズを貼っていくんです

すごい根気のよさ

何度かメキシコで見たことはあっても高価なものなので、一度も購入したことがなかったウイチョール族のビーズもの

その色鮮やかさと、不思議な模様に惹かれて、どんな人たちが作っているんだろう


ウイチョール族は、スペインが侵略してくる以前からいる部族で、メキシコ・シティの北、第二の都市グアダラハラのあるハリスコ州(Jalisco)とナヤリ州(Nayarit)にまたがる、シエラ・マドレ・オクシデンタル(西シエラ・マドレ Sierra Madre Occidental)に住んでいるそうです。

スペイン征服以前からの伝統を色濃く残している珍しい部族で、ウイチョール族の純血を守ることが重要で、それを誇りに思っているそうです

このウイチョール族が、自身の作品を持ってきて売っているのが、グアダラハラ周辺。
私の20年来のメキシコ人の友達は、グアダラハラに住んでいるので、そのアートには元々興味があり、
メキシコ大好き!
メキシコ民芸大好き!
なメキシコ人なので、何度もウイチョールの人たちに会いにいくようになったそうです

そんな中で、ずば抜けて素晴らしい作品を作るウイチョール族の人と知り合うことができたそうで、彼の信用を少しずつ得ていってるとのこと

(先住民の方たちは、なかなか心を開いてくれないんです)
友達が知り合ったウイチョールの人は、混血が進むメキシコでも、100%ウイチョール、とのことです

機械的に作られている安価なウイチョール・ビーズが溢れる中で、確かな腕と自分の作品作りに誇りを持つこのウイチョールのアーティストとの出会いはすごく貴重です




ウイチョール族のビーズ作品、色彩豊かな色は、どこからきていると思いますか?

これって、砂漠に生えるペヨーテという幻覚を見るサボテンを食べて、トランス状態に陥り、そこで見た風景や色を表現しているんだそうです








そして大事なモチーフ、


これは、『不思議なものや理解出来ないものまでも見通せる目』という意味で、ウイチョール族にとって、とても大切なシンボルです




これらの置物にあるような不思議なモチーフや色彩も、ペヨーテを食べてインスピレーションを受けるのだそうです

ウイチョール族の人たちにとって、大切なものであり、なくてはならないペヨーテをとりに、毎年、自分たちの住む場所から、サカテカス州やサン・ルイス・ポトシ州の砂漠まで、400kmを歩いて探しに行くのだそうです

このペヨーテはなかなか見つけることが難しい植物なのですが、彼らは、どこに生えているのかちゃんと把握していて、見つけるカンにも優れているんだとのこと。
ペヨーテを見つけたら、自分たちの村に帰る道すがら、何日も食事も水もとらず、ただひたすらペヨーテのみを食べ続けるのだそうです

ボリビアやペルーのコカの葉のように、ペヨーテは彼らに歩き続ける力を与えるのだと言います

そして、無事に村に帰ると、盛大なお祭りが開かれます

グアダラハラの友達は、このお祭りに行くことを許されたそうで、その話しを聞かせてくれました

彼ら独自のお酒を飲み、一緒にペヨーテも食べます

これが、強烈な幻覚をもたらすのだそうです

彼は、3~4時間トランス状態に陥ったそうです

こういうトランス状態になったときに見る色彩が、このウイチョール族の色彩につながっているんです

友達は、そのトランス状態になった間、周りの風景が幾何学模様に見え、色彩がどんどん大きくなっていったように見えたそうです



その後、全てが小さくなり、心臓はバクバクで、自分がワシとなって山々を飛んでいたそうです

目が覚めたとき、ペヨーテとお酒を飲む前にいた場所から100mも離れた所にいたそうです

その後、シャーマンに呼ばれて、どんな経験だったか聞かれ、その話しをしたら、彼の魂はこの地帯を飛ぶワシだと言われ、彼の人生について語り始めたのだそうです。
そのシャーマンが話す彼の人生が、今まで生きてきた人生を言い当てていて、本当に驚いた!!と言っていました

グアテマラでもそうですが、メキシコでも人間は生まれたときに、動物の守護霊のようなものが魂と結びついているという言い伝えがあります。
その考えがこのウイチョール族にもあるのだなぁ!と思いました。
やっぱり、メキシコのウイチョール族ってスゴイ!!!と友達の話しを聞いて思いました

伝統ある村に入って、一緒にお祭りに参加し、ペヨーテを食べた友達もスゴいチャレンジャーだな!とも思いますが

彼から、この面白い話しを聞いて、もっとウイチョール族について知りたくなりました

先住民の人たちって偉大ですね!
こういう生活を大昔から続けていて、自然と一体となり生き続けているなんて、素晴らしいです

やっぱり奥が深いです

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