メキシコではガイコツのモチーフがよく使われます


日本だと、ガイコツって怖いものですが、メキシコでは、
ガイコツはユーモアに溢れた身近な存在です

お土産屋さんに行くと、たくさんこのガイコツたちが売られています

私が気にいっているのは、このガイコツボックス

ひとつひとつ手作りなのに、意外とお手頃価格のこのガイコツボックスたち

なにより、見てると、プププと笑えるのがイイ







この祭壇、近くで見ると供物が可愛いんです~





おなじみパペルピカード(切り絵の旗)にもガイコツは種類も豊富にあります




オシャレしてて可愛いでしょ

死者の日で有名なミチョアカン州のガイコツです。

どうしてメキシコってこんなにガイコツグッズがあるんでしょうねぇ

11月1日に「死者の日」という日本でいうお彼岸のようなお祭りがあるのですが、この日に関わらず、ガイコツは身近なもの

アステカやマヤの死生観による影響が大きいんだそうです

生と死はいつでも表裏一体

「死」とはいつでも近くにあるもので、隣人のようなもの、という考え方があるんだそうです

このガイコツで有名人がいます

それがこのカトリーナ



このカトリーナは、ホセ・グアダルーペ・ポサダ(1852~1913)と言う風刺画家によるものです。
ポサダはアグアス・カリエンテスに生まれ、読み書きのできないパン職人の貧しい家庭で育ちました。
早くから印刷屋で働き始め、その腕を磨いた後メキシコシティに出て、新聞や雑誌を扱う印刷屋で働きだし、その才能が花開いたそうです。
幼い頃から体験し、見てきた民衆の貧困や、当時の独裁者ポルフィリオ・ディアスやその部下たちの政治腐敗や権力を風刺した作品を作っていきました

どんなにお金持ちで権力を持っていても、
死ねばただのガイコツ

「死」はみんなに平等で、身分の差がない
とポサダは考えていたそうです。
彼が作り出したこのカトリーナがポサダの分身であり、風刺する際のシンボルだったそうです。
ディエゴ・リベラの描いた壁画「日曜日の午後のアラメダ公園における夢」には、このポサダが唯一の画家として登場しています。


大迫力のこの壁画は、見ていて飽きません

この前に座って、ず~~~っと眺めていました

メキシコ史を彩る人物たちが多くいる中、この絵の中心には、ガイコツの貴婦人カトリーナ、その横には少年のディエゴ・リベラ、その後ろにフリーダ・カーロ。
カトリーナの腕をとる紳士がポサダです。
リベラやフリーダを除いて、画家として描かれたのはこのポサダのみで、リベラもポサダを尊敬していたことがわかります

オロスコやシケイロスにも多大な影響を与えたのが、このポサダでした

死は分け隔てなく訪れるもので、「死」は友であり隣人と考え、怖いガイコツもユーモラスにしてしまうメキシコ

そういう肝っ玉のすわったところが、メキシコの魅力なんじゃないかと、ガイコツグッズを見ていて思います




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